念願だったフルサイズミラーレス一眼カメラを持ってダイビングし、無事水没せずに水中写真を撮ってきましたので、作例を紹介していきたいと思います。
やっぱりセンサーサイズが一番画質に差が出るなと思いました。もうダイバーが吐く泡を撮っているだけで楽しかったです(笑)
ちなみに冒頭の写真は、以前SONYのαcafeという写真投稿サイトで「今日の一枚」というトップページに掲載される写真に選出されました。
今もフォトコンの案内ページで写真を使われてたりします。
※今回の使用カメラ、SONYのα7Ⅲ用の水中ハウジングを買った購入記と撮影用の設定については下記ページに記載してます。
α7Ⅲで撮った水中写真
早速写真を紹介していきたいと思います。
基本的に撮った順番に貼っていこうかと思います。2日間で計6ダイブしました。
![海中の岩場が連なる景色](https://blog.diuao.net/wp-content/uploads/sites/2/2021/04/A7_04152_wm-1024x683.jpg)
奥まで連なる岩を見通せる程の海の透明度を写したくて撮った一枚です。
前ボケさせてみようと思い手前の岩に寄って撮りました。
![海面近くのアオウミガメ](https://blog.diuao.net/wp-content/uploads/sites/2/2021/04/A7_04178_wm-1024x683.jpg)
潜って早速アオウミガメに遭遇できました。
引きの写真でも被写体をしっかりと描写してくれるところや、海面のグラデーションなんかはセンサーサイズの差を感じさせてくれる気がします。
![アオウミガメのシルエット](https://blog.diuao.net/wp-content/uploads/sites/2/2021/04/A7_04187_wm-1024x683.jpg)
アオウミガメが浮上していくところを下からシルエットにして撮りました。
フルサイズセンサーの凄いところは、RAW現像でやろうと思えばシャドウ部を持ち上げて、シルエットにせず亀の姿を出すことができます。
また海面も白飛びせずに好みの塩梅に調整できます。
![遠くを泳ぐマンタ](https://blog.diuao.net/wp-content/uploads/sites/2/2021/04/A7_04210_wm-1024x683.jpg)
今回の最大の目的だったマンタにも、遠かったですが最初のダイブですぐに見ることができました。
何も無い海中に遠くでポツンと泳いでいる姿が逆に新鮮だなと思いました。周辺減光強くして海の色合いに変化を持たせました。
![小魚の群れ](https://blog.diuao.net/wp-content/uploads/sites/2/2021/04/A7_04232_wm-1024x683.jpg)
小魚の群れです。被写界深度が非常に浅いですが、その分ピントが合った魚は引き立って見えるかと思います。
![小魚の大群](https://blog.diuao.net/wp-content/uploads/sites/2/2021/04/A7_04259_wm-1024x683.jpg)
更に大きな群れを撮りました。この写真の真ん中あたりをトリミングして見てみたいと思います。
![小魚の大群を一部拡大](https://blog.diuao.net/wp-content/uploads/sites/2/2021/04/A7_04259-2_wm-1024x683.jpg)
トリミング前は長辺6000ピクセルあったものを、2600ピクセル程度まで切り出した写真です。
細かく描写されているのが伝わるでしょうか。
今回は貼りませんが、更にトリミングした写真では魚の目も見えました。
![ヨスジフエダイの群れ](https://blog.diuao.net/wp-content/uploads/sites/2/2021/04/A7_04288-Edit_wm-1024x683.jpg)
ヨスジフエダイの群れです。
これはPhotoshopのトーンカーブを使って色被りの除去をしてみました。
他の写真のような全体的に青緑がかった色が抜け、黄色が鮮やかに出ているかと思います。
※完全に色被りを除去してしまうのも味気ないかと思い、一応若干残しているつもりです。
色被りの除去をすると、グッとクリアになって立体感等も増す気がするのですが、一枚一枚作業するのは非常に手間がかかります。
気に入っている写真だけやろうと思っていますが、いつも以上に現像が大変で今回の写真を整理し終えるのにかなり時間がかかりました。
![数種類の魚の群れ](https://blog.diuao.net/wp-content/uploads/sites/2/2021/04/A7_04335-Edit-Edit_wm-1024x819.jpg)
複数種の魚の群れを少し絞って撮りました。
数枚の中から真ん中の赤い魚が一番見やすかったカットをセレクトしました。
これもPhotoshopで色被りの除去をしています。
![ダイバーの泡が連なる](https://blog.diuao.net/wp-content/uploads/sites/2/2021/04/A7_04378_wm-1024x683.jpg)
別グループのダイバーが海底付近を隊列になって泳いでいて、そこから泡が等間隔に昇っていたのが綺麗だったので撮りました。
なんとなく収まりが良かったので、カメラを斜めに傾けて撮りました。
![ダイバーの泡が浮上していく様子](https://blog.diuao.net/wp-content/uploads/sites/2/2021/04/A7_04386_wm-1024x683.jpg)
ここで泡を撮る楽しさに気づいたのだと思います(笑) 何枚か泡の写真が続きます。
意外と泡の浮上速度は速いので、何気にAF性能が重要な場面でした。
泡にピントが合って追従している様子を撮影しながら見ているのが楽しかったのを覚えています。
水中写真ではそこまでレンズのAF性能を重要視していませんでしたが、結果的にAF性能も優秀なGMレンズを付けていて良かったなと思いました。
![ダイバーの泡が浮上し綻んでいく様子](https://blog.diuao.net/wp-content/uploads/sites/2/2021/04/A7_04391_wm-1024x683.jpg)
冒頭の写真ですね。一つ前の泡の形から浮上するにつれて段々と崩れてきている様子です。
当然ですが、カメラが上方を向くとシャッタースピードが一気に上がっていますね。
このように光の環境が水深によってもコロコロ変わるので、シャッタースピードの設定はカメラに任せておいた方が楽かと思います。私は今回はAモード(絞り優先モード)で撮っていました。
それでも絞りを変更するだけでも、群れや景色を撮る時は絞って、魚1匹を写す時は絞りを開けてと結構忙しかったのを覚えています。
![ダイバーのクラゲのように見える泡が浮上していく様子](https://blog.diuao.net/wp-content/uploads/sites/2/2021/04/A7_04392_wm-819x1024.jpg)
泡の写真ラストです。
クラゲみたいで綺麗だなあと、ずっと飽きずに撮っていました。
![カスミチョウチョウウオ](https://blog.diuao.net/wp-content/uploads/sites/2/2021/04/A7_04411_wm-1024x683.jpg)
カスミチョウチョウウオです。
被写体がカメラからそこそこ距離が離れていても、ここまで背景がボケるというのを見せたくて採用しました。
![ヤシャベラ](https://blog.diuao.net/wp-content/uploads/sites/2/2021/04/A7_04426_wm-1024x683.jpg)
ヤシャベラという魚ですかね。トリミング済みの写真ですが、ヒレや模様、鱗の質感等綺麗に描写してくれているなと思いました。立体感のある描写に感じます。
もう少しトリミングした写真がこちら。
![ヤシャベラを拡大](https://blog.diuao.net/wp-content/uploads/sites/2/2021/04/A7_04426-2_wm-1024x683.jpg)
今回はマンタがメインの目的だったので24mmという広角レンズを選択しましたが、このような小さ目な魚を単独で綺麗に撮るという目的で55mm(SEL55F18Z)でも潜ってみたいなと思いました。
本音は私が最強と思っているレンズSEL135F18GM(焦点距離135mm)で潜ってみたいのですが、恐らく今持っているポート(ハウジングのレンズ部分で取替え可能)では入らなかったはずです(笑)
でも135GMで潜れたらどんな魚を撮っても感動できて凄く楽しそうな予感がします。いつかチャレンジしてみます。
![船上の波しぶき](https://blog.diuao.net/wp-content/uploads/sites/2/2021/04/A7_04440_wm-1024x683.jpg)
海から上がって、ハウジングを付けたまま船上の波しぶきを撮って遊んでいました。
水没の心配が無いので波にできるだけ近づいて撮っています。
場所は石垣島発で沖縄の黒島付近だったかと思います。
このように雲が分厚い曇天がずっと続いていて、海中は決して明るい環境ではなかったですが、F1.4の大口径レンズのおかげもあって、水中写真もISO感度が大きく上がってしまうことは無かったように記憶しています。
![カスミチョウチョウウオ](https://blog.diuao.net/wp-content/uploads/sites/2/2021/04/A7_04544_wm-1024x683.jpg)
再びカスミチョウチョウウオです。
まあまあ近づいて撮れた一枚です。
![遠くにうっすらと見えるウミガメ](https://blog.diuao.net/wp-content/uploads/sites/2/2021/04/A7_04546_wm-1024x683.jpg)
真ん中の薄っすらと見える影はウミガメです。
海に光が凄く綺麗に広がっていて、それだけでも結構気に入ってはいるのですが、このウミガメがもう少し主張してくれていたらかなり理想的な写真になったなと思っています。
この写真はもっと絞って撮ってもよかったですね。
![光差し込む中海中を泳ぐハナダイ](https://blog.diuao.net/wp-content/uploads/sites/2/2021/04/A7_04555-Edit_wm-819x1024.jpg)
貴重な一瞬の晴れ間で、光の筋が差し込んでいたハナダイの写真です。
この写真もPhotoshopで色被りの除去を行っています。
このような光の環境で神々しくマンタを撮るのが理想でしたが、晴れ間はこの時だけでした。
また次回ですね。
![魚の群れと連なる岩場](https://blog.diuao.net/wp-content/uploads/sites/2/2021/04/A7_04592_wm-1024x683.jpg)
魚の群れですが、これは奥に続く岩まで写したいという思いで絞って撮った一枚です。
海の透明度が数十mあるということが伝わるかと思います。
悔しかったのは、この場所で数枚撮っていたのですが、魚の群れがちょうどいい収まりになるのと、岩も奥行が感じられるようような配置とする、という2点を両立できず、どちらも中途半端な印象になってしまったことです。
ここは光も良い感じで魚の群れに当たる瞬間があり、いい写真が撮れる気がすると思って夢中で撮っていた場面だったことを覚えているので、後から見返して少しへこみました。
![海中を泳ぐマンタ](https://blog.diuao.net/wp-content/uploads/sites/2/2021/04/A7_04663_wm-1024x683.jpg)
マンタがほぼ同じ目線で横切っていく姿を撮ることができました。
次はこの数秒後のカットです。
![海中を泳ぐマンタ](https://blog.diuao.net/wp-content/uploads/sites/2/2021/04/A7_04666_wm-1024x683.jpg)
先ほどより近づいてきた+トリミングによって、口や目の周り等の質感も多少わかるくらい描写してくれている気がします。
マンタはお腹を写している写真が多くて(シュノーケリングの人は逆に背中部分中心かと思います)、自分は同じ目線の写真を意外と今まで撮れていなかったかもと思いました。
![海中を泳ぐマンタと玉ボケ](https://blog.diuao.net/wp-content/uploads/sites/2/2021/04/A7_04741_wm-1024x683.jpg)
非常に小さいですが、被写界深度の浅いフルサイズセンサー+大口径レンズによる表現の一つである玉ボケとマンタの組み合わせです。
私とマンタの間にいるダイバーの泡が玉ボケになってくれたのかと思います。
玉ボケがもっと大きく、幻想的な雰囲気になった写真もあるのですが、それは別用途で使用しているのでまたの機会にご紹介できればと思います。
![ツノダシ](https://blog.diuao.net/wp-content/uploads/sites/2/2021/04/A7_04746_wm-1024x683.jpg)
ツノダシという魚です。
被写体が浮き出てくるような、立体感が感じられる印象を個人的には受けております。
![海上のボートを海中から見上げる](https://blog.diuao.net/wp-content/uploads/sites/2/2021/04/A7_04865_wm-1024x683.jpg)
海上で待機しているボートを見上げて撮った写真です。
ダイビングしている方ならわかる浮上前の安全停止中の暇な時間でも、目につく物を片っ端から撮っているだけで楽しいです。
![](https://blog.diuao.net/wp-content/uploads/sites/2/2021/04/A7_04948_wm.jpg)
![](https://blog.diuao.net/wp-content/uploads/sites/2/2021/04/A7_04948-Edit_wm.jpg)
アオウミガメです。だいぶ近づいて撮れました。
※画像が上手く表示されていない場合、画面中央のスライダーを触っていただければ画像が表示されてくるかと思います。
これもPhotoshopで色被りの除去を行っています。画像の左側が除去前、右が除去後です。
右側の方が水中にいる感じが減ってクリアに見えるのではないでしょうか。
右側の岩がフレームの端から中心のウミガメの顔の方へ収束していくようなイメージで撮りました。
![海中を泳ぐ黄色い魚](https://blog.diuao.net/wp-content/uploads/sites/2/2021/04/A7_04962_wm-1024x683.jpg)
シチセンチョウチョウウオという魚でしょうか。
やはり焦点距離長めのレンズでも撮ってみたい(笑)
![ダイバーと吐き出した泡](https://blog.diuao.net/wp-content/uploads/sites/2/2021/04/A7_04984_wm-1024x683.jpg)
またダイバーの泡狙いで上で撮影チャンスを伺っていた時の写真です(笑)
なんか雰囲気カッコいいなと思って採用しました。
![海中を泳ぐギチベラ](https://blog.diuao.net/wp-content/uploads/sites/2/2021/04/A7_05004_wm-1024x683.jpg)
最後の写真です。ギチベラという魚だと思います。
配色が独特すぎますね。
こういうユニークな魚を改めてしっかり撮ってみたいなと思いました。
終わりに
作例以上となります。いかがでしたでしょうか。
同じ写真のトリミング版を含めてザっと30枚紹介しました。
個人的には、もう完全にコンデジでのダイビングには戻れないなと思ってしまいました(笑)
α7Ⅲを買って初めて写真を撮った時の感動を、水中で再び味わうことができたなと思っています。
AF性能も優れているし、高感度耐性も高いので、機材さえ揃えてしまえば撮影自体はコンデジより格段に楽になるかと思います。
私の写真ではいまいち凄さを伝えきれていないかもしれませんが、ご自身で撮ってみて体感すると、必ずや感動できるのではないかと思っていますので、興味がある方は是非一眼カメラでのダイビングに挑戦してみてください。
いずれはα1でも潜ってみたいです(笑)
コメント
私もseafrogsのα7Ⅳ用のハウジングの購入にあたり、こちらの記事拝見させていただき、大変参考になりました。ありがとうございます。
すでに購入済みで手元にあるのですが、まだお風呂で水没チェックを済ませた段階です。
アームは取り付けているのですが、割とプラス浮力なため、実際にダイビングで利用する際には、少しウェイトをつけるかべきか迷ってます。(ストロボなどはつけない予定です)
実際に水中で利用される際は、どうされてますでしょうか?
もし良ければご教授頂けますと幸いです。宜しくお願いします。
seamonkey様
コメントありがとうございます
確かにプラス浮力になりますよね。コンデジで潜っていた頃は専用のウェイトが存在し使用していたこともあったので、私も購入当時は気にしてウェイトの取付等を検討しましたが、結局は何も対策せずに使用しています。
潜ってしまったらそこまで浮力が気になることもなかったので、現在も特に対処しようとは考えておりません。
潜っている最中よりも、水槽にカメラを浸けておく時に浮いてしまうことの方が気になりましたね(笑)
ただし、ダイビング中は万が一のロストに備えて、手首のストラップと、BCDと連結させる伸縮するカラビナ(スナッピーコイル”https://amzn.to/41zqPya“)は必ず併用するようにしております。
ご参考になりましたら幸いです。
α7Ⅳでのダイビング楽しみですね!
diuao様
早速のご返信誠にありがとうございます。
潜ったら意外と気にならないとのことなので、私も一旦無しで潜ってみようと思います。
ご指摘のとおり、水槽に入れるときもどうするか気にはなっていましたが、そこは何かしら対処すれば良いかなと考えてます。
非常に参考になりました。
ありがとうございました!