悲しく残念な報告です。
私が一眼カメラを買うようになった大きな理由の一つであり、作例等で度々登場してくれていた愛犬が天国へと旅立ってしまいました。それも2匹立て続けに。
覚悟はしていたつもりですがペットロスは非常に辛く、物凄い喪失感で更新する気力もなかなか起きない日々ですが、どうしてもこの話題に触れておかないと次に進めそうにないので、少し語らせてもらいます。
カメラを買って気に入った写真を沢山残せることができて、本当にカメラを買って良かったなと思っていますが、同時にそれでもやはり「もっと早く買っておけばよかった・・・」という気持ちも浮かんできます。
当たり前ですが時間は返ってきません。
カメラを買おうか少しでも迷っている人には同じような後悔をしてほしくありませんので、少しでも参考になればと思います。
改めてカメラを購入した理由
私がカメラを購入したのが2019年の6月でした。
愛犬が14歳&13歳になり、特に年上の子は目に見えてお爺ちゃんになってきたなあと感じる日々の中で、少しでも思い出を綺麗に撮りたいなと思っていました。
そんな時、2019年4月頃にSONYのカメラの数機種で、アップデートにより動物瞳AF(動物の瞳を検知してピントを合わせ続けてくれる機能)が実装されるという情報を偶然目にし、一気に高額なミラーレス一眼カメラに興味を持つようになりました。

詳細はカメラの紹介ページで語っているので割愛しますが、この機能実装以前では、自身でピントを合わせるポイントを指定せずに、画面全体からカメラ任せでピント合わせをすると、
手前の物にピントが合ってしまいやすい=上の写真だと鼻先にピントが合ってしまう
ということが起こりやすく、目がボケて表情がわかりづらい微妙な写真が量産されてしまいます。
それが動物瞳AFのおかげで、非常に気軽に背景のボケた綺麗な写真を撮ることができるようになりそうだなと思い、SONYのα7Ⅲというカメラを購入することになりました。
私が購入した頃は限られた機種にしか搭載されていなかったかと思いますが、現在ではα7Ⅲに実装されて以降(2019年4月)に発売された機種であれば、SONYに限らずほとんどの一眼カメラで同じような機能が備わっているかと思います。
また、機種が増えていますので中古で安く購入することもできるのではないでしょうか。
日常の散歩が本当に楽しくなった
カメラを買って一番感じたのがこれです。
実は、カメラを買ってからは愛犬の体力を考慮して一度も一緒に遠出をしていません。
全て普段の散歩コース+αくらいの範囲内で撮った写真です。
なので、日常の中でも絵になる場面、光、季節なんかを気にしながら散歩するようになり、今まで全く興味がなかった花なんかも、いつ頃咲き、一番綺麗になるのか、次は何が咲く季節なのかというようなことを意識し始めて視野が凄く広がりました。




気づいたら散歩に行くのが物凄く楽しみになっていました。
場所はただの住宅街ですので、写真の画角から少し外れると、通行人や家、ゴミ置き場、駐車場等余計な物が写ってしまうことがしょっちゅうあります。
そんな中で自分なりにフレーミングを工夫したり、場合によっては被写界深度の浅いカメラならではの大きなボケによって余計な物の写りを誤魔化すことによって、日常を非日常的に写すことが楽しくて、ほぼ毎日カメラを持ち歩いていました。

雨上がりで地面が濡れていると、以前であったら足が汚れそうで嫌だなと思っていたのが、虹が出るかもしれない、水はけの悪い場所に行けば水鏡(リフレクション)が撮れるかもしれないとポジティブに考えるようになりました。


冬も身近な小さなイルミネーションや雪の場面を撮ることができました。


また、季節的に特に一緒に撮る物が無いという時でも、シルエットにしたり、シャッタースピードを落として躍動感を出してみたりと、試したいことが多くて飽きることがありませんでした。




こうやって沢山の思い出を残せたおかげで、散歩道を歩く度に色々な思い出が蘇ってきます。
勿論室内でも大活躍
当然、屋外だけでなく室内でもカメラは大活躍してくれます。
むしろ、外よりも暗い屋内の方がカメラの実力差がより顕著になると思います。

シンプルに可愛いと思った表情を、背景の余計な物を写さずに際立たせて撮ることができます。
また、ポスターサイズに印刷してもノイズ等の粗も目立たず高精細に印刷できる画質で撮れていると思います。
こういう室内の写真を大きく印刷をしたりすると、細かな部分でスマホの画質との差がはっきりとわかる印象です。
今回、後述するフォトブックを作成するにあたって、昔のガラケーの写真や最近のスマホでの写真、古いコンデジでの写真も全て見返しましたので、いずれそれぞれでの写りの違いなんかを比較して紹介しようかなと思っています。

部屋に差し込む光が良い感じだったので、普段と趣向を変えて重厚な肖像画のようなイメージで撮ったお気に入りの一枚です。
このような暗い部分から明るいところにかけての階調のなだらかさなんかも、スマホとかの写真とは差が出る場面かなと思います。
これをバライタ調というテクスチャがあってヌラッと鈍く光る紙に印刷すると、雰囲気が抜群に合って最高でした。
室内でも色々と楽しませてくれました。

ワンちゃんが若い時、不意に全速力で走り始めて暫く止まらなくなるという場面を経験された方は多いのではないでしょうか。
これは、そんなことをしなくなって久しかったのに、15歳を目前にして急に数年ぶりにベランダを激走しはじめたシーンを撮ったうちの一枚です。
これが撮れた時は本当に嬉しかったです。もしかしたらここまでの激走は二度とないかもしれないと思いながら、その場面にカメラを持っている状態で出くわせたことに強く感謝したことを覚えています。
また、この時の詳細は別のページで述べていますが、このようにこちらに全速力で走ってくる場面を数百枚連写で撮ることができ、またそのほとんどでピントが合ってくれて失敗写真にならず、その中から上の写真の様に大きく跳躍し、表情や尻尾の角度も良いベストな瞬間を残すことができました。
※この頃はα7Ⅲよりも更に性能の良いα1というカメラを使っています。
カメラにドハマりし、α7Ⅲより遥かに高価なカメラを買うことになってしまいましたが、この場面はそのカメラじゃなきゃここまで撮れなかっただろうと思わせてくれて、後悔など微塵も感じませんでした。
「作品」だけじゃない「記録」としての写真の大切さ
良いカメラを買って、SNS等にも写真を投稿するようになり、自然と人に見せられるような絵になる場面、「作品」としての写真を意識して撮ることが増えました。
写真を多く撮るようになってからその弊害として、似たような場面は撮ったからとか、曇りで動きも無いし絵にならなさそうだから、というような理由でカメラを持ち歩いているのに写真を撮らずに散歩を終えるということも時々ありました。
愛犬の体調のこともあり写真を撮っている暇が無かった、そしてまだ行く機会はあるだろうという思いも当時はあって、結果として最後になってしまった散歩の場面を一枚も撮ることができなかったことを今でも悔やんでいます。
沢山の写真を見返して、作品にはならなくても、「思い出」や「記録」といった役割での写真の大切さを身に染みて感じています。

こんな笑ってしまう寝相の場面や、

ただの食事シーンに見えますが、実は病気に罹って数日間ご飯を食べてくれず、ようやく回復してご飯を食べてくれた非常に思い入れの深い場面なんかも、家族にとってはとても大切な思い出となっています。
なので、別にカメラをわざわざ買わないにしても、どんな機種、端末であれ、とにかく記録に残しておくということが何より大事だなとも思わされました。
事実、昔のガラケーで撮った、印刷してもプリクラくらいの大きさにしかならないような小さいデータで、写りも全然鮮明じゃない物でも、記録が残っているだけ凄く有難いなと思えました。
撮った写真で作ったもの
最後に、詳細は別の機会にしますが、撮った写真のデータで作成したものを羅列だけしようと思います。
- A3ノビ(約43cm×33cm)に印刷し、裏にスチレンボードを貼り付けたパネルを沢山作成
- フォトブック(生まれてからの「記録」としての本とカメラ購入以後の「作品」としての本をそれぞれ2匹分、計4冊)
- ほぼ等身大のクッション多数
- マグカップ
- 各年ごとの顔写真を並べたそれぞれの年表
- 粘土で作成した足型の簡易スタンプ(写真あまり関係無し)
これだけの物を一気に作りました。
プリンターを所有しているので、パネルはつい気に入った写真を発掘する度に作ってしまいます。
A3ノビサイズは小型犬だとちょうど等身大に近く印刷できて凄く良い感じです(チワワには少し大きいかもしれませんが)。
フォトブックは最後の1冊のレイアウトがようやく完了し、現在発送を待っているところです。
実はその作業をやり遂げてやっと少しだけ気持ちの区切りがついたこともあり、今回HPを更新できたという経緯もあったりします。
※フォトブック4冊揃いました。


終わりに
以上です。
いやーとにかく寂しいです。涙って無限に出てくるんだなと思い知らされました。
実は半年以上前に買ってまだレビューしていないレンズなんかもあるので、作例としてこの子達が出てくる機会はまだあるかと思います。
ですが、今後新しく買うレンズではもうこの子達を撮ることはできないんだなあと思うとね・・・。
正直まだまだ当分立ち直りきることはできないだろうなと感じています。
ですが、長生きしてくれたこと、沢山の思い出を残してくれたこと、写真という趣味に出会わせてくれたこと、そこから花や野鳥、些細な風景を気にするようになり自分の見ている世界を大きく広げてくれたことに心の底から感謝しています。
ありがとう!

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