【SEL1224GM (FE 12-24mm F2.8 GM)】超広角G Masterレンズの作例と感想【α7Ⅲ・α1】

SEL1224GMで撮った雨上がりの愛犬の散歩風景作例
作例

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SONYの値段12mmという超絶広い画角、そして写り全てが凄い "SEL1224GM"(FE 12-24mm F2.8 GM)というG Masterレンズを購入して半年以上使用してきましたので、レビュー・作例の紹介をしていきたいと思います。

このレンズ購入にあたってZEISSの超広角単焦点レンズ"Batis 2.8/18"は手放してしまいました。

超広角域のレンズだけは、売って買い替えてを繰り返してきてなかなか安定していませんでしたが、流石に今回で落ち着くだろうと思っています(笑)

重さ(スペックの割には非常に軽いですが)や出目金レンズで円形フィルターが付けられないといった取り回しの悪さを感じる部分もあるかとは思いますが、12mmの画角と画質の両立という面では唯一無二のレンズだと思います。

本ページを読んでいただき、このレンズなら大金を出す価値がありそうだなと思ってもらえたら嬉しいです。

【2022/08/01追記】

Ver.1.30での所感を後半に追記しました。感触としては非常に良好になっている気がします。

(以下以前の記述)

本ページで後述するAF性能の違和感およびそれに関連する写真については、全てα1のVer.1.20以前時のものです。

本ページ作成時点ではVer.1.30が公開され、そこで瞳AFの精度向上が謳われていますので、もしかしたら改善されているかもしれませんが、現在検証はできておりませんのでご了承ください。

※このレンズではなく、SEL100400GMという望遠レンズではVer.1.30によって瞳AFの精度が向上していると実感できています。

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SEL1224GMを選んだ理由

超広角レンズは今まで、
TAMRON 17-28mm F/2.8 Di III RXD(A046)Zeiss Batis 2.8/18
と使ってきました。

Batisの18mmは色乗りが凄く、写りも気に入っていたのですが、

  • 中古で購入して保証期間が過ぎたこと
  • α1を購入したことで、動きものも超広角でダイナミックに撮ってみたい
  • わかってはいたけどやっぱり広角レンズはズームの方が使い勝手が良い

こんな理由から、保証期間が過ぎる前後からぼんやりと買い替えを考えていたんですよね。

特に一番下のズームレンズの方が良いなっていうのは、超広角レンズをそこそこ使うようになって、超広角の醍醐味の一つとして、広大な景色をただ広く写すというだけではなく、逆に狭い所に潜り込んで空間を引き延ばして楽しむという面もあるんだなと思うようになってきたことが大きいかと思います。

超広角域の焦点距離1mmの差・変化は非常に大きいとよく言われていますが、それでもだだっ広い場所で撮影するなら、自分の立ち位置やカメラの位置を調整すれば多少であればなんとかなると思っていました。ですが、積極的に狭い所で撮影するとなると移動はできず話は違ってきますよね。

そんな経緯があり、発売当初(2020年8月発売)から凄いレンズだとは思っていましたが、値段的に全然興味のなかったSEL1224GMに興味を持つようになってしまいました。

  • 12mmという体験した事のない超広角域
  • このレンズから搭載された新しいコーティング(ナノARコーティングII)⇒逆光耐性期待大
  • リニアモーターを搭載しているのでAF性能も期待大
  • なにより単焦点レンズ並みの高画質という評判をよく目にする

もう値段以外はほぼ完璧ですよね。

欠点はやはり出目金レンズで円形フィルターが付けられない⇒150mm角の角型フィルター等が必要になりより出費がかさむであろうことが容易に想像できることでしょうか。

そこを考慮してしまうと、どうしてももう一つの超広角GMレンズ"SEL1635GM"(2017年7月発売)も気になってしまい、ソニーストアでどちらも軽く試してみたりしたのですが、結果としてはどうせ買うなら絶対にSEL1224GMだなと強く思うようになってしまいました。

ソニーストアで"SEL1635GM"と軽く比較

正直に言います。

店頭で軽く撮っただけですが、カメラの画面で等倍確認した解像感や、全体的なコントラストの高さ等から、個人的には圧倒的にSEL1224GMが良いなと思ったのですが、当時の画像を本記事用にひっぱり出してきて、明るさやホワイトバランスを整えてPC上で改めて比較してみたら、両レンズの差があんまりわかりませんでした(笑)

折角準備したので、一応貼っておきますね。

SEL1224GMの16mm域で床を撮った写真
SEL1224GM 16mm F5.6 1/100秒 ISO200
SEL1635GMの16mm域で床を撮った写真
SEL1635GM 16mm F5.6 1/100秒 ISO200

左がSEL1224GM、右がSEL1635GMで撮った写真です。
ただ床を撮っただけですが、意外とライトがあって明暗差が出たり、拡大したら木目なんかで解像感もわかり比較できる要素が多そうと思って撮ってました。

使用カメラ本体はどちらもα1でRAWで撮影、AdobeのLightroomで明るさ(露光量)とホワイトバランスの色味を整えただけです。プリセットはカメラの標準である「カメラST」を使用しています。

違いがあまりわからないと言ったものの、こう見比べると私にはSEL1224GMの方が影が濃く出て(特に看板の脚の影)、非常にくっきりとした写りに見えます。

次にどちらの写真も右側のフローリング部分(台と台の間)を拡大したいと思います。
どちらも長辺8640ピクセルから大体3600ピクセルくらいまでトリミングしたものです。

SEL1224GMの16mm域で床を撮った写真の部分拡大
SEL1224GM 長辺8640⇒3593px
SEL1635GMの16mm域で床を撮った写真の部分拡大
SEL1635GM 長辺8640⇒3663px

画像小さいとわかりづらいかもしれないので、同じものを一枚ずつ貼っていきます。

SEL1224GMの16mm域で床を撮った写真の部分拡大
SEL1224GM 16mm拡大
SEL1635GMの16mm域で床を撮った写真の部分拡大
SEL1635GM 16mm拡大

解像感というよりは、明るさが3段階になっている影の階調なんかがSEL1224GMの方がより明確になっていて全体的にクッキリして見えるという感じですかね。

SEL1224GMは焦点距離12mmでも同じ場所を撮っているので貼っておきます。
当時は個人的に12mmで撮った時の方が更に写りが良く感じたように記憶しています。

SEL1224GMの12mm域で床を撮った写真
SEL1224GM 12mm F5.6 1/125秒 ISO200
SEL1224GMの12mm域で床を撮った写真の部分拡大
長辺8640⇒3610px

あまり参考にならなかったかもしれませんが、自分はこの時に「単焦点レンズばりの写りっていう評判は嘘ではなさそう」と惚れ込んでしまい、Batisが売れたら差引いくらで・・・と考えるようになっていました(笑)

SEL1224GMの外観等の紹介

ということで購入したレンズの外観等をお見せしたいと思います。

SEL1224GMレンズキャップを付けた状態で横置き
SEL1224GM

まあいつものGMレンズの外観・機能ですね。

レンズのカスタムボタンとAF/MF切り替えスイッチが付いています。

SEL1224GMレンズキャップを付けた状態上面側
カメラに付けた場合の上側
SEL1224GMレンズキャップを付けた状態下面側
下側

今気づきましたが、レンズのカスタムボタンは1箇所だけですね(SEL135F18GMなんかは2箇所あります)。

重さは約847gで、スペックからしたら驚異的な軽さだと思います。
このレンズがまだ正式発表される前に、12-24mmでF2.8というレンズが出るという噂を耳にした時は軽く1kgは超えるんだろうなと思っていたくらいです。

レンズ自体の大きさの印象は、キャップを外すと思ったより大きく感じないなというものでした。
レンズフードが固定式で常に装着した状態での大きさなので、他のレンズもレンズフードを付けると実は意外と大きさの印象は変わらないんだなと感じました。

SEL1224GMはインナーズーム(ズーム操作をしてもレンズが伸びたりしない)なので尚更です。

SEL1224GMとSEL24F14GMとのレンズフード収納状態での大きさ比較
左SEL24F14GM 右SEL1224GM
SEL1224GMとSEL24F14GMとのレンズフード使用状態での大きさ比較
レンズキャップを外してフードを付けるとあまり変わらなくなる

写真の左に置いているのは"SEL24F14GM"という重さ445gくらいの小型なレンズなのですが、このとおりレンズフードを装着すると意外と全長が変わらなくなることがわかると思います。

逆に言うと、SEL1224GMは収納時も嵩張ってしまうということなんですけどね。

先ほどSEL1224GMはインナーズームということを述べましたが、ズーム操作をすることで前玉が結構せり出してきます。

SEL1224GMの24mmにした状態のレンズ前玉
24mmにした状態
SEL1224GMの12mmにした状態のレンズ前玉
12mmにした状態

このように、広角側にするほど、前玉が飛び出してきます。

12mmにすると結構フードギリギリになり、持ち歩く際ぶつけないか結構気になります。

なので、このレンズに限った話ではないのですが、特にこのレンズの場合はソニー純正のワイド保証が必須だなと思ってソニーストアで購入しています。

※ワイド保証についてはこちら。

また写真は用意してないのですが、12mmにすると後玉もマウントギリギリまで下がってきます。

このレンズは円形フィルターが取付けられない代わりに、後玉部分にシートフィルターを取り付けられるようになっているのですが、説明書にもリアフィルター取付け時はレンズとの接触を避ける為ワイド端(12mm)以外にしておくことを推奨すると書かれていました。

普段の収納時から、気付いた時は24mm側にズームしておくように心掛けています。

レンズキャップの造りが良い

予想外に良かったのがレンズキャップの造りです。

マグネット内蔵で被せるだけでも軽くくっつき、キャップのつまみを押して取り付けることで割としっかりと装着することができます。

SEL1224GMのレンズキャップ表側
レンズキャップ つまみを押して付け外しする
SEL1224GMのレンズキャップ裏側
キャップ内側 4か所でレンズフードを挟むかたち

レンズキャップ裏側の写真のように4か所でレンズフード部分を挟み込んでくれます。

SEL1224GMのレンズキャップロック部分を動かす前
つまみを押していない状態
SEL1224GMのレンズキャップロック部分を動かした後
つまみを押した状態

つまみを押すとこんな感じで可動します。

また、キャップ裏側は起毛処理されている箇所もあり、細部までちゃんと造られている印象を受けました。

SEL1224GMのレンズキャップ起毛部分
キャップ裏側は起毛処理もされている

そんな優秀なレンズキャップの欠点は、ただただ嵩張ることです。

SEL1224GMのレンズキャップと通常のレンズキャップの大きさ比較
左:通常のレンズキャップ 中央:SEL1224GMのレンズキャップ

通常のレンズキャップとの比較ですが、厚さが違いすぎます(笑)

自分はこのレンズを秋頃に購入したので、割と最近まではこのごついレンズキャップもアウターのポケットに入れておけばいいやって感じでそこまで気にしていなかったのですが、服装が薄手になる季節に入り、特にカメラ以外ほぼ手ぶらで出歩くときにキャップを仕舞う場所に困るという事態に直面するようになりました。

キャプチャープレートを付けたα1だと収まりが良い

外観紹介の最後はカメラに装着した時の様子です。

いつものように、ピークデザインのキャプチャープレートをカメラに付けた状態での収まりを見ていきます。

※キャプチャーについてはこちら。

SEL1224GMをキャプチャープレートが付いたα1に付けてレンズキャップをつけたままだと安定して地面におけない
一見収まりよく見えるが・・・
SEL1224GMをキャプチャープレートが付いたα1に付けてレンズキャップをつけたままだと安定して地面におけない
触ると若干傾いてしまう

レンズキャップを付けた状態だと、ほんの僅かにレンズの径の方が大きくなってしまい、カメラを触るとガタついてしまいます。

SEL1224GMをキャプチャープレートが付いたα1に付けてレンズキャップを外すと安定して地面における
キャップを外していると完璧

レンズキャップを外していると、ガタつきもなく安定して置いておけます。

作例

ここからは実際にSEL1224GMで撮った写真をお見せしたいと思います。

前提として、使用カメラはα1とα7Ⅲ(写真毎に記載)、全てRAWで撮影し、AdobeのLightroomで現像した後の写真です。

Lightroomのプリセットは、下記リンクでの検証どおり、α1で撮った写真は「カメラST」、α7Ⅲで撮影した写真は「Adobeカラー」を基本使っています。

また、Lightroomでのレンズ補正写真によってオンオフ切り替えています(基本的に周辺減光が好きなのと、オンにするとパースが効きすぎているように感じることも多いので、オフにすることが多いです)。

SEL1224GMでベランダで撮った愛犬
α1 14mm F2.8 1/800秒 ISO100

パースが効いて迫ってくる感じが増すのが広角の良いところですよね。

ただ、被写体は実際よりも鼻や脚が細く長く写ってしまいます。

そして被写体に寄って撮ると更にデフォルメされます。

SEL1224GMでデフォルメされた愛犬の顔
α1 13mm F8 1/640秒 ISO500

鼻デカになって完全に違う生き物です(笑)

いつもとは違う可愛さが出て非常に気に入っている写真ですが、やはり実際の見た目とは全然違う写り方なので、意図的にこういう写真を撮ろうと思っていないと受け入れ難いかもしれませんね。

なのでワンちゃんや子供なんかをメインに撮りたいという場合、私は1本目のレンズとしては超広角レンズはお勧めしません。

ある程度標準域のレンズが揃って、色々と変形させて撮ることを楽しむ余裕が出てきたら選べば良いと思います。

SEL1224GMで机の下に潜り込んで撮った愛犬
α1 12mm F2.8 1/160秒 ISO3200

前述したように、狭い所(机の下)に潜り込んで撮った写真です。

これも鼻がデカくて可愛い(笑)

今まで撮ろうと思わなかった場面でも撮ってみようという気にさせてくれます。

SEL1224GMで撮った地域猫
α1 13mm F2.8 1/400秒 ISO200

地域猫の写真です。
これも顔デカいのと顔以外ボケてるので不思議な感じですね。

この写真は目元の解像感を見せる為に選んだので、左目付近を拡大します。

SEL1224GMで撮った地域猫のピント部分を拡大
長辺8640⇒2674pxにトリミング

※わかりやすくする為に画像を明るくしています。

虹彩なんかも細かく描写されていると思いますが、解像感伝わりますでしょうか。

流石にGMレンズ等の上位ラインの単焦点レベルとは言えませんが、並の単焦点レンズくらいの描写はしてくれるんじゃないかなと思っています。

SEL1224GMで撮った寛ぐ地域猫
α1 24mm F2.8 1/800秒 ISO100

これ、写真下端の大きくボケて尻尾の様に伸びているのは後ろ脚です。

その上にあるのが尻尾のはずなんですが、これどこから出てきているんですかね(笑)
見返してて気づきました。

こんな感じで色々と変形させて、一瞬何がどうなっているんだろうと思ってしまう写真を撮りたくなってしまいます。

次はボケ感の目安になりそうかなという写真です。

SEL1224GMで大きくぼかして撮った愛犬
α1 24mm F2.8 1/640秒 ISO1600 左右トリミング

周辺の写り込みがあったのでトリミングしています。

背景が抜けていれば大きくボケてくれます。
また玉ボケも綺麗だと思います。

SEL1224GMで真逆光で撮った走る愛犬の写真
α1 15mm F6.3 1/1000秒 ISO250

真逆光で一緒に走りながら撮った写真です。

逆光で被写体が暗くても、この場面ではずっとAF追従してくれていました。

逆光耐性はゴーストが全く出ないわけではないので、正直良くわかりません。
まあでもコントラストの低下などは比較的抑えられている方なのかなという気はします。

使っていて不満に感じたことはないです。

SEL1224GMで撮った逆光の愛犬
α1 19mm F2.8 1/1250秒 ISO100 横写真を縦にトリミング

こちらも逆光の写真で、横向きの写真を縦にトリミングしています。

多分安いレンズだと、もっと盛大にフレアが出て白っ茶けちゃってますよね。

逆光で透ける草の雰囲気も好みです。

ということで、下記のページで撮り比べている場所でも逆光の草木を撮ってみました。

SEL1224GMで撮った逆光の木々と芝生
α1 18mm F5.6 1/400秒 ISO100 ※プリセット「Adobe カラー」

この写真は上記リンクと合わせるためにプリセットを「Adobeカラー」にしました。
「カメラST」にすると黄色味が増して、全体的に更に鮮やかになります。

Adobeカラーでも影の階調や草木や空等の全体的な色味の濃さを見ると好みの描写です。

次はズームレンズで良かったと思った場面の例です。

SEL1224GMの焦点距離21mmで撮った犬と影絵
α1 21mm F8 1/400秒 ISO100
SEL1224GMの焦点距離24mmで撮った犬と影絵
α1 24mm F8 1/1250秒 ISO100

季節限定で良い感じに壁に影が落ちる場所なのですが、撮っている場所のすぐ後ろは傾斜になっていて、立てる場所が限られているんですね。

愛犬が壁の少し手前を歩いている時は焦点距離を短くして壁全体も収まるようキープし、壁付近にいてくれている時は望遠端で余計な隙間を作らないよう撮ることができます(若干トリミングもしましたが)。

SEL1224GMで愛犬と併走しながら撮った写真
α1 21mm F8 1/25秒 ISO50

リードを持ちながら並走する時は21mmくらいが使いやすいということがわかりました。

リードの長さと焦点距離を調整して、色々なアングルを試せるのがやっぱり便利です。

SEL1224GMで撮った収束点があり吸い込まれているような愛犬
α1 13mm F2.8 1/320秒 ISO500

パースが効いて吸い込まれているように見えて笑ってしまった、非常に気に入っている一枚です。

広角レンズは意図せずともユーモアのある写真が生まれますね。

SEL1224GMで撮った水溜りにリフレクションしている愛犬
α1 18mm F4 1/640秒 ISO400

自分の雨上がりの夕焼け定番スポットです。

上の写真は割といつもどおりの撮り方ですが、超広角レンズだとそれ以外にも地面だけを長く写してみたりと違う撮り方も試してみようという気にさせてくれます。

SEL1224GMで撮った空が写り込んでいる水溜りを歩く愛犬
α1 20mm F3.2 1/500秒 ISO320

この道を歩いていったなあという散歩の思い出も記録できて良い感じです。

ここからは建物や風景の写真を貼っていきます。

SEL1224GMで撮った黄色い建物のリフレクション
α1 12mm F5.6 1/160秒 ISO100

黄色い建造物のリフレクションです。この池、奥行が数mしかない小さい池なのですが、12mmの画角であれば、池の縁にカメラを置いても黄色い建造物を広く写すことができます。

SEL1224GMで撮った黄色い建物のリフレクションの側面
横から

種明かし的に横から撮ると、こんな小さな池です。

SEL1224GMで撮ったライトアップされている屋内階段
α1 12mm F4 1/40秒 ISO1600

階段とかも撮るのが楽しくなりますね。

SEL1224GMで撮った姫路城の狭間
α1 14mm F5.6 1/125秒 ISO100

姫路城の狭間です。

窓の奥が見える様子を撮りながら、同時にその窓が横に連なっている状況も一枚に収めることができます。

SEL1224GMで足元から見上げて撮った姫路城
α1 12mm F8 1/640秒 ISO100

写真としては全然良くないですが、12mmだと本丸の石垣に接近して撮っても天守閣まで余裕で収まる画角の広さですよということを伝えたくて選びました。

姫路城をパースを効かせまくって撮ってみようというコンセプトで、SEL1224GMレンズ一本で撮影に行きました。その時の作例も用意していたのですが、このページだと写真が増えすぎてしまうので、別途ページを作成することにしました。

リンクを貼っておきますので、よろしければそちらもご覧ください。

SEL1224GMで撮ったシダ植物が広がる森
α1 13mm F8 1/640秒 ISO640

続いて自然の写真です。

シダ植物が畑の様に広がる森で、できるだけ画面を緑で埋め尽くすイメージで撮りました。

SEL1224GMで撮った鬱蒼とした森
α1 19mm(APS-Cクロップで28.5mm相当) F8 1/50秒 ISO640 

倒れた木をメインに鬱蒼とした森の雰囲気を出すイメージで撮りました。

川を挟む立ち位置でしたので、APS-Cモードで撮りました。
α1だとそれでも約2100万画素も残るのでありがたいです。

SEL1224GMで撮った捻じれながら伸びている大木
α1 12mm F5.6 1/50秒 ISO250

大きく捻じれて伸びている大木を真下から見上げて撮った一枚です。

両手を上げて飛び上がっている様にも見えるかも、なんて思いながら撮っていました。

12mmだと本当に木すれすれから撮っても全容を写せるので、色々な位置から試行錯誤することができました。

次に北海道で撮った写真を紹介していきます。

SEL1224GMで撮った夕陽と雪原
α7Ⅲ 24mm F11 1/250秒 ISO100

北海道ではα1にはほぼ望遠レンズを付けていて、サブ機のα7ⅢにSEL1224GMを付けることが多かったです。

ちなみに全然わからないと思いますが、真ん中付近にぽつぽつ写っているものはエゾシカの群れです。

SEL1224GMで撮った夕焼け空と雪原と流木
α7Ⅲ 12mm F5.6 1/60秒 ISO640

前の写真から時間が経って、陽が沈んだ後の写真です。

枯れ木の目の前でカメラを構えて、奥に伸びていくように配置して撮ってみましたが、なんか微妙ですね(笑)

SEL1224GMで撮った展望台の円形
α7Ⅲ 12mm F5.6 320秒 ISO100

展望台の屋上です。

左側のフェンス等が大きく湾曲しながらこちらに向かってくる様などがたまらないです。

エクストリームスポーツとか撮ったら絶対楽しそうですよね。

また風景写真に戻ります。

SEL1224GMで撮った雪山と星空
α1 12mm F2.8 10秒 ISO800

月で空が明るく条件が悪いですが、開き直って月をポイントに配置して雪山と星空を写しました。

※この写真はα1で撮っています。

星の写りの良し悪しについては全然詳しくないですが、他所のレビューなんかを見ているとコマ収差も少ないらしく、星景写真にも向いていると言えそうです。

作例の最後に気に入っている風景写真2枚を紹介したいと思います。

SEL1224GMで撮った朝焼けの空と流氷
α7Ⅲ 13mm F2.8 1/25秒 ISO640

朝焼けの海と流氷です。

とにかく深い青の色合いが気に入っています。

α1で撮っていたらどんな色合いになったのかなというのも気になりますね。

SEL1224GMで船上から撮った太陽と波
α7Ⅲ 12mm F16 1/400秒 ISO200 16:9にトリミング

これは写真右側の太陽を反射している海面付近が何とも言えない質感で描写されているなと思って、つい引き込まれてしまう一枚です。やっぱり逆光耐性凄いんでしょうね。

実際に比較していないので断言はできませんが、この辺の描写はレンズの良し悪しが出る気がします。

作例は以上です。

AF性能について(精度に違和感を感じ一度点検へ) ※α1 Ver1.20以前

続いて、もう一つのポイントに上げていたAF性能について触れていきます。

冒頭でも述べたとおり、本項はα1のVer.1.20以前で使用した際の所感です。

現在公開されているVer.1.30では試せていませんので、その点ご承知おきください。

【2022/08/01追記】

Ver.1.30でも試せましたので、次項で所感を述べています。
結果として本項で述べている違和感については解消されているように感じます。

購入して初めて使った印象としては、作例でも走っている愛犬の写真があったかと思いますが、非常によく追従してくれて、SEL24F14GMより良さそうという感じを受けました(SEL24F14GMはリニアモーターじゃないんですよね)。

ですが、自分の現在の所感を述べると、AFの総合的な性能はSEL24F14GMの方が上だなという感じです。

SEL1224GMで走りながら撮った愛犬
α1 13mm F2.8 1/500秒 ISO2000
SEL1224GMで走りながら撮った愛犬を大きく拡大
被写体部分を拡大

できるだけ誤解の無いように伝えると、こんな感じで被写体と背景に距離がある状態や、被写体が大きく写っていてわかりやすい場面では被写体を問題無く捉えてくれやすく、被写体をトラッキングや瞳AFで上手く捉え始めてくれたら、SEL24F14GMよりも良好に追従してくれる(連写中の歩留まりが良い)、という印象です。

問題なのは、被写体を上手く捕捉してくれないことが多いこと、そして何より厄介なのは、撮影中は捕捉しているように見えるのに、撮影結果を見ると被写体にピントが合っていないということが多いということに気づいたことでした。

そもそも、自分が超広角レンズでもAF性能を求めたのは下記ページの冒頭で紹介しているような写真を撮りたかったからでした。

愛犬がベッドに飛び乗る瞬間を撮っておきたかったのです。

SEL135F18GMというレンズで撮った例

ジャンプして高い所に乗ろうとするチワワ
SEL135F18GM
ジャンプして高い所に乗ろうとするチワワ
ジャンプして高い所に乗ろうとするチワワ

SEL24F14GMで撮った例

SEL24F14GMで撮ったベッドに飛び乗る愛犬
SEL24F14GM
SEL24F14GMで撮ったベッドに飛び乗る愛犬
SEL24F14GMで撮ったベッドに飛び乗る愛犬

こんな写真を、超広角レンズでよりダイナミックに、愛犬の下側から撮れたりしたら最高だなと思っていたわけです。

愛犬は廊下から猛ダッシュしてきて飛び乗るので、愛犬が部屋に入って来た途端にトラッキングをオンにして捕捉し、愛犬の動きに合わせてカメラを動かしながら撮り続けるという流れで撮っています。

なのでレンズとカメラのAF性能が物を言うわけで、SEL135F18GMでは自分がミスをしない限りほぼ100%、SEL24F14GMでは60~70%の成功率といった感じでした。

※失敗パターンは、そもそも捕捉が上手くできないか、捕捉できても動きの速さについていけず、ピントが甘いコマが連写中にいくつかあるといった感じです。

他の手持ちのレンズでも試しましたが、SEL50F14ZやBatis18mmでは全く歯が立たない感じでした。

それでSEL1224GMではどうだったかと言うと、3回ほどチャレンジする機会がありましたが、全て被写体を捕捉できずに失敗という結果でした。

これがさっきの厄介だという話に繋がるのですが、撮影中はフォーカス枠は被写体の動きに合わせて動いているのです。撮った写真もフォーカス枠を表示させると、瞳AFが作動して枠が瞳のサイズになっているコマもあるんです。
ですが、写真を拡大して見ると、ピントは背景に合っているのです。

こんな捉えたふり、ピントが合っているふりをする挙動は他のレンズを使っていてもあまりないことだったので、使っていて非常に違和感がありました。他のレンズで駄目な時は撮影中にも失敗したなというのが何となく伝わってくるものなんですよね。

そしてこの挙動は、激しい動きものじゃない時でも頻繁に起こるということが使っていくうちに判明しました。

いくつか例をお見せします。

瞳AFが作動してピントが合わない例1
Imaging Edge Viewerでフォーカス枠を表示させスクショ
瞳AFが作動してピントが合わない例1拡大
拡大

左側はSONYの純正アプリであるデスクトップ版のImaging Edge Viewerで撮影時のフォーカス枠を表示させたものをスクショした画像です。

瞳付近にフォーカス枠が表示されていて、瞳AFが作動していることがわかるかと思います。

ですが拡大してみると、若干ブレているのもあるとは思いますが、首元や洋服がくっきりと写っていて、そっちにピントが合っていることがわかるかと思います。

瞳AFが作動してピントが合わない例2
Imaging Edge Viewerでフォーカス枠を表示させスクショ
瞳AFが作動してピントが合わない例2拡大
拡大

これも同じですね。ブレもありますが洋服あたりの方がくっきり写っています。

瞳AFが作動してピントが合わない例3
Imaging Edge Viewerでフォーカス枠を表示させスクショ
瞳AFが作動してピントが合わない例3拡大
拡大

最後はこれです。完全に道路にピントを合わせにいっていることがわかります。

ちなみにこれらの写真、今までの失敗写真は全て削除してしまっていたので、SONYに相談するために同じような症状が出ないかなと思いながら撮っていたら一日ですぐに撮れたものです。
削除してしまったものの中にはもっと明確に挙動がおかしいなと思った写真もあったように記憶しています。

今までの経験上では、この背景の時に失敗写真が多く出て苦戦した記憶があります。

SEL1224GMのAFが上手く作動しないことが多いシーンの例
失敗が多かった場所
SEL1224GMのAFが上手く作動しないことが多いシーンの例

これらを撮った日は瞳AFが作動しているように見えても、地面の草や奥の木にピントが合っていたということが多く、家に帰ってから愕然として大量の写真を削除した覚えがあります。

そこまで極端にごちゃついた背景でもないと思うんですけどね。最初は広角レンズで画面内の情報量が多いから多少はしょうがないのかなとも思いましたが、一度意識すると流石におかしいなと思うことが多くなっていきました。

こんな感じでとにかく使っていて気持ち悪いなという場面が多く、また撮影中はちゃんと捕捉しているような動作をするせいで後から見返してガッカリしてしまう分、余計に怒りが増してきます。

撮影中に捕捉しないなとなったら、下記リンクのようにトラッキングをオフにしたりして対処しようとするんですけどね。できてるふりされちゃうと対処すべきかも判断できませんからね。

ということで、SONYに相談してα1と一緒に点検に出したのですが、結局は実力の範囲内ということで何もなく帰ってきました。

ただ、点検に預ける前の電話での相談段階でも、チラッと同じような相談が偶にあるようなことも言っていたので、ちょっと怪しい部分もあるんじゃないかなと思い、納得しきれてはいませんでした。

それから何か月か経ったころ、α1のVer.1.30が公開されて瞳AFの精度が向上が謳われていますので、もしかしたら今回の違和感も改善されているかもしれません。

また使っていき感触が変わったと思えたらお伝えしたいと思います。

【2022/08/01追記】α1のVer.1.30での瞳AF精度の所感について

下記リンクでご報告したように、新しい家族をお迎えしましたので、早速SEL1224GMでも沢山写真を撮ってみました。

結論から言うと、Ver.1.30になって、SEL1224GMでの瞳AF性能が大幅に向上しているような印象を受けました。

じゃれ合うミックス犬姉妹
α1 Ver.1.30 SEL1224GM 焦点距離15mm F2.8 1/800秒 ISO3200

このような背景が沢山あるような状況でも、大きくピントが外れた写真が撮れてしまうことは格段に減った気がします。

トリミングして拡大もしてみます。

じゃれ合うミックス犬姉妹のアップ
長辺8640px → 2688px にトリミング

拡大してもバッチリです。

とにかく前項で述べたような使用中の違和感がほぼなくなっているように感じました。

当然AFが間に合わなかったり、捕捉ミスでピントが合っていない写真も多少はあったのですが、連写中のそのミス写真からの復帰力が大幅に向上していると思います。

一連写中の写真が全没になるということが無くなった気がするんですよね。

この結果、個人的なAF性能の総合評価としては、前項での評価を覆して、SEL1224GMの方がSEL24F14GMよりも優秀だと自信を持って言えそうです。

このバージョンアップは大きいと思います。

終わりに

SEL1224GMの感想は以上となります。

最後にAFの文句について長々と述べたので印象悪くなってしまったかもしれませんが、総合的には期待通りの描写でとても気に入っているレンズです。

まだ使ってはいませんがゼラチンフィルター(リアフィルター)も購入しましたし、いずれ角型フィルターも買っていくと思いますので、それらの使用感も今後共有していけたらなと思います。

※今回使用した機材はこちらです。

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