SONYの値段も、12mmという超絶広い画角も、そして写りも全てが凄い "SEL1224GM"(FE 12-24mm F2.8 GM)というG Masterレンズを購入して半年以上使用してきましたので、レビュー・作例の紹介をしていきたいと思います。
このレンズ購入にあたってZEISSの超広角単焦点レンズ"Batis 2.8/18"は手放してしまいました。
超広角域のレンズだけは、売って買い替えてを繰り返してきてなかなか安定していませんでしたが、流石に今回で落ち着くだろうと思っています(笑)
重さ(スペックの割には非常に軽いですが)や出目金レンズで円形フィルターが付けられないといった取り回しの悪さを感じる部分もあるかとは思いますが、12mmの画角と画質の両立という面では唯一無二のレンズだと思います。
本ページを読んでいただき、このレンズなら大金を出す価値がありそうだなと思ってもらえたら嬉しいです。
SEL1224GMを選んだ理由
超広角レンズは今まで、
TAMRON 17-28mm F/2.8 Di III RXD(A046) ⇒ Zeiss Batis 2.8/18
と使ってきました。
Batisの18mmは色乗りが凄く、写りも気に入っていたのですが、
- 中古で購入して保証期間が過ぎたこと
- α1を購入したことで、動きものも超広角でダイナミックに撮ってみたい
- わかってはいたけどやっぱり広角レンズはズームの方が使い勝手が良い
こんな理由から、保証期間が過ぎる前後からぼんやりと買い替えを考えていたんですよね。
特に一番下のズームレンズの方が良いなっていうのは、超広角レンズをそこそこ使うようになって、超広角の醍醐味の一つとして、広大な景色をただ広く写すというだけではなく、逆に狭い所に潜り込んで空間を引き延ばして楽しむという面もあるんだなと思うようになってきたことが大きいかと思います。
超広角域の焦点距離1mmの差・変化は非常に大きいとよく言われていますが、それでもだだっ広い場所で撮影するなら、自分の立ち位置やカメラの位置を調整すれば多少であればなんとかなると思っていました。ですが、積極的に狭い所で撮影するとなると移動はできず話は違ってきますよね。
そんな経緯があり、発売当初(2020年8月発売)から凄いレンズだとは思っていましたが、値段的に全然興味のなかったSEL1224GMに興味を持つようになってしまいました。
- 12mmという体験した事のない超広角域
- このレンズから搭載された新しいコーティング(ナノARコーティングII)⇒逆光耐性期待大
- リニアモーターを搭載しているのでAF性能も期待大
- なにより単焦点レンズ並みの高画質という評判をよく目にする
もう値段以外はほぼ完璧ですよね。
欠点はやはり出目金レンズで円形フィルターが付けられない⇒150mm角の角型フィルター等が必要になりより出費がかさむであろうことが容易に想像できることでしょうか。
そこを考慮してしまうと、どうしてももう一つの超広角GMレンズ"SEL1635GM"(2017年7月発売)も気になってしまい、ソニーストアでどちらも軽く試してみたりしたのですが、結果としてはどうせ買うなら絶対にSEL1224GMだなと強く思うようになってしまいました。
ソニーストアで"SEL1635GM"と軽く比較
正直に言います。
店頭で軽く撮っただけですが、カメラの画面で等倍確認した解像感や、全体的なコントラストの高さ等から、個人的には圧倒的にSEL1224GMが良いなと思ったのですが、当時の画像を本記事用にひっぱり出してきて、明るさやホワイトバランスを整えてPC上で改めて比較してみたら、両レンズの差があんまりわかりませんでした(笑)
折角準備したので、一応貼っておきますね。
左がSEL1224GM、右がSEL1635GMで撮った写真です。
ただ床を撮っただけですが、意外とライトがあって明暗差が出たり、拡大したら木目なんかで解像感もわかり比較できる要素が多そうと思って撮ってました。
使用カメラ本体はどちらもα1でRAWで撮影、AdobeのLightroomで明るさ(露光量)とホワイトバランスの色味を整えただけです。プリセットはカメラの標準である「カメラST」を使用しています。
違いがあまりわからないと言ったものの、こう見比べると私にはSEL1224GMの方が影が濃く出て(特に看板の脚の影)、非常にくっきりとした写りに見えます。
次にどちらの写真も右側のフローリング部分(台と台の間)を拡大したいと思います。
どちらも長辺8640ピクセルから大体3600ピクセルくらいまでトリミングしたものです。
画像小さいとわかりづらいかもしれないので、同じものを一枚ずつ貼っていきます。
解像感というよりは、明るさが3段階になっている影の階調なんかがSEL1224GMの方がより明確になっていて全体的にクッキリして見えるという感じですかね。
SEL1224GMは焦点距離12mmでも同じ場所を撮っているので貼っておきます。
当時は個人的に12mmで撮った時の方が更に写りが良く感じたように記憶しています。
あまり参考にならなかったかもしれませんが、自分はこの時に「単焦点レンズばりの写りっていう評判は嘘ではなさそう」と惚れ込んでしまい、Batisが売れたら差引いくらで・・・と考えるようになっていました(笑)
SEL1224GMの外観等の紹介
ということで購入したレンズの外観等をお見せしたいと思います。
まあいつものGMレンズの外観・機能ですね。
レンズのカスタムボタンとAF/MF切り替えスイッチが付いています。
今気づきましたが、レンズのカスタムボタンは1箇所だけですね(SEL135F18GMなんかは2箇所あります)。
重さは約847gで、スペックからしたら驚異的な軽さだと思います。
このレンズがまだ正式発表される前に、12-24mmでF2.8というレンズが出るという噂を耳にした時は軽く1kgは超えるんだろうなと思っていたくらいです。
レンズ自体の大きさの印象は、キャップを外すと思ったより大きく感じないなというものでした。
レンズフードが固定式で常に装着した状態での大きさなので、他のレンズもレンズフードを付けると実は意外と大きさの印象は変わらないんだなと感じました。
SEL1224GMはインナーズーム(ズーム操作をしてもレンズが伸びたりしない)なので尚更です。
写真の左に置いているのは"SEL24F14GM"という重さ445gくらいの小型なレンズなのですが、このとおりレンズフードを装着すると意外と全長が変わらなくなることがわかると思います。
逆に言うと、SEL1224GMは収納時も嵩張ってしまうということなんですけどね。
先ほどSEL1224GMはインナーズームということを述べましたが、ズーム操作をすることで前玉が結構せり出してきます。
このように、広角側にするほど、前玉が飛び出してきます。
12mmにすると結構フードギリギリになり、持ち歩く際ぶつけないか結構気になります。
なので、このレンズに限った話ではないのですが、特にこのレンズの場合はソニー純正のワイド保証が必須だなと思ってソニーストアで購入しています。
※ワイド保証についてはこちら。
また写真は用意してないのですが、12mmにすると後玉もマウントギリギリまで下がってきます。
このレンズは円形フィルターが取付けられない代わりに、後玉部分にシートフィルターを取り付けられるようになっているのですが、説明書にもリアフィルター取付け時はレンズとの接触を避ける為ワイド端(12mm)以外にしておくことを推奨すると書かれていました。
普段の収納時から、気付いた時は24mm側にズームしておくように心掛けています。
レンズキャップの造りが良い
予想外に良かったのがレンズキャップの造りです。
マグネット内蔵で被せるだけでも軽くくっつき、キャップのつまみを押して取り付けることで割としっかりと装着することができます。
レンズキャップ裏側の写真のように4か所でレンズフード部分を挟み込んでくれます。
つまみを押すとこんな感じで可動します。
また、キャップ裏側は起毛処理されている箇所もあり、細部までちゃんと造られている印象を受けました。
そんな優秀なレンズキャップの欠点は、ただただ嵩張ることです。
通常のレンズキャップとの比較ですが、厚さが違いすぎます(笑)
自分はこのレンズを秋頃に購入したので、割と最近まではこのごついレンズキャップもアウターのポケットに入れておけばいいやって感じでそこまで気にしていなかったのですが、服装が薄手になる季節に入り、特にカメラ以外ほぼ手ぶらで出歩くときにキャップを仕舞う場所に困るという事態に直面するようになりました。
キャプチャープレートを付けたα1だと収まりが良い
外観紹介の最後はカメラに装着した時の様子です。
いつものように、ピークデザインのキャプチャープレートをカメラに付けた状態での収まりを見ていきます。
※キャプチャーについてはこちら。
レンズキャップを付けた状態だと、ほんの僅かにレンズの径の方が大きくなってしまい、カメラを触るとガタついてしまいます。
レンズキャップを外していると、ガタつきもなく安定して置いておけます。
作例
ここからは実際にSEL1224GMで撮った写真をお見せしたいと思います。
パースが効いて迫ってくる感じが増すのが広角の良いところですよね。
ただ、被写体は実際よりも鼻や脚が細く長く写ってしまいます。
そして被写体に寄って撮ると更にデフォルメされます。
鼻デカになって完全に違う生き物です(笑)
いつもとは違う可愛さが出て非常に気に入っている写真ですが、やはり実際の見た目とは全然違う写り方なので、意図的にこういう写真を撮ろうと思っていないと受け入れ難いかもしれませんね。
なのでワンちゃんや子供なんかをメインに撮りたいという場合、私は1本目のレンズとしては超広角レンズはお勧めしません。
ある程度標準域のレンズが揃って、色々と変形させて撮ることを楽しむ余裕が出てきたら選べば良いと思います。
前述したように、狭い所(机の下)に潜り込んで撮った写真です。
これも鼻がデカくて可愛い(笑)
今まで撮ろうと思わなかった場面でも撮ってみようという気にさせてくれます。
地域猫の写真です。
これも顔デカいのと顔以外ボケてるので不思議な感じですね。
この写真は目元の解像感を見せる為に選んだので、左目付近を拡大します。
※わかりやすくする為に画像を明るくしています。
虹彩なんかも細かく描写されていると思いますが、解像感伝わりますでしょうか。
流石にGMレンズ等の上位ラインの単焦点レベルとは言えませんが、並の単焦点レンズくらいの描写はしてくれるんじゃないかなと思っています。
これ、写真下端の大きくボケて尻尾の様に伸びているのは後ろ脚です。
その上にあるのが尻尾のはずなんですが、これどこから出てきているんですかね(笑)
見返してて気づきました。
こんな感じで色々と変形させて、一瞬何がどうなっているんだろうと思ってしまう写真を撮りたくなってしまいます。
次はボケ感の目安になりそうかなという写真です。
周辺の写り込みがあったのでトリミングしています。
背景が抜けていれば大きくボケてくれます。
また玉ボケも綺麗だと思います。
真逆光で一緒に走りながら撮った写真です。
逆光で被写体が暗くても、この場面ではずっとAF追従してくれていました。
逆光耐性はゴーストが全く出ないわけではないので、正直良くわかりません。
まあでもコントラストの低下などは比較的抑えられている方なのかなという気はします。
使っていて不満に感じたことはないです。
こちらも逆光の写真で、横向きの写真を縦にトリミングしています。
多分安いレンズだと、もっと盛大にフレアが出て白っ茶けちゃってますよね。
逆光で透ける草の雰囲気も好みです。
ということで、下記のページで撮り比べている場所でも逆光の草木を撮ってみました。
この写真は上記リンクと合わせるためにプリセットを「Adobeカラー」にしました。
「カメラST」にすると黄色味が増して、全体的に更に鮮やかになります。
Adobeカラーでも影の階調や草木や空等の全体的な色味の濃さを見ると好みの描写です。
次はズームレンズで良かったと思った場面の例です。
季節限定で良い感じに壁に影が落ちる場所なのですが、撮っている場所のすぐ後ろは傾斜になっていて、立てる場所が限られているんですね。
愛犬が壁の少し手前を歩いている時は焦点距離を短くして壁全体も収まるようキープし、壁付近にいてくれている時は望遠端で余計な隙間を作らないよう撮ることができます(若干トリミングもしましたが)。
リードを持ちながら並走する時は21mmくらいが使いやすいということがわかりました。
リードの長さと焦点距離を調整して、色々なアングルを試せるのがやっぱり便利です。
パースが効いて吸い込まれているように見えて笑ってしまった、非常に気に入っている一枚です。
広角レンズは意図せずともユーモアのある写真が生まれますね。
自分の雨上がりの夕焼け定番スポットです。
上の写真は割といつもどおりの撮り方ですが、超広角レンズだとそれ以外にも地面だけを長く写してみたりと違う撮り方も試してみようという気にさせてくれます。
この道を歩いていったなあという散歩の思い出も記録できて良い感じです。
ここからは建物や風景の写真を貼っていきます。
黄色い建造物のリフレクションです。この池、奥行が数mしかない小さい池なのですが、12mmの画角であれば、池の縁にカメラを置いても黄色い建造物を広く写すことができます。
種明かし的に横から撮ると、こんな小さな池です。
階段とかも撮るのが楽しくなりますね。
姫路城の狭間です。
窓の奥が見える様子を撮りながら、同時にその窓が横に連なっている状況も一枚に収めることができます。
写真としては全然良くないですが、12mmだと本丸の石垣に接近して撮っても天守閣まで余裕で収まる画角の広さですよということを伝えたくて選びました。
続いて自然の写真です。
シダ植物が畑の様に広がる森で、できるだけ画面を緑で埋め尽くすイメージで撮りました。
倒れた木をメインに鬱蒼とした森の雰囲気を出すイメージで撮りました。
川を挟む立ち位置でしたので、APS-Cモードで撮りました。
α1だとそれでも約2100万画素も残るのでありがたいです。
大きく捻じれて伸びている大木を真下から見上げて撮った一枚です。
両手を上げて飛び上がっている様にも見えるかも、なんて思いながら撮っていました。
12mmだと本当に木すれすれから撮っても全容を写せるので、色々な位置から試行錯誤することができました。
次に北海道で撮った写真を紹介していきます。
北海道ではα1にはほぼ望遠レンズを付けていて、サブ機のα7ⅢにSEL1224GMを付けることが多かったです。
ちなみに全然わからないと思いますが、真ん中付近にぽつぽつ写っているものはエゾシカの群れです。
前の写真から時間が経って、陽が沈んだ後の写真です。
枯れ木の目の前でカメラを構えて、奥に伸びていくように配置して撮ってみましたが、なんか微妙ですね(笑)
展望台の屋上です。
左側のフェンス等が大きく湾曲しながらこちらに向かってくる様などがたまらないです。
エクストリームスポーツとか撮ったら絶対楽しそうですよね。
また風景写真に戻ります。
月で空が明るく条件が悪いですが、開き直って月をポイントに配置して雪山と星空を写しました。
※この写真はα1で撮っています。
星の写りの良し悪しについては全然詳しくないですが、他所のレビューなんかを見ているとコマ収差も少ないらしく、星景写真にも向いていると言えそうです。
作例の最後に気に入っている風景写真2枚を紹介したいと思います。
朝焼けの海と流氷です。
とにかく深い青の色合いが気に入っています。
α1で撮っていたらどんな色合いになったのかなというのも気になりますね。
これは写真右側の太陽を反射している海面付近が何とも言えない質感で描写されているなと思って、つい引き込まれてしまう一枚です。やっぱり逆光耐性凄いんでしょうね。
実際に比較していないので断言はできませんが、この辺の描写はレンズの良し悪しが出る気がします。
作例は以上です。
AF性能について(精度に違和感を感じ一度点検へ) ※α1 Ver1.20以前
続いて、もう一つのポイントに上げていたAF性能について触れていきます。
購入して初めて使った印象としては、作例でも走っている愛犬の写真があったかと思いますが、非常によく追従してくれて、SEL24F14GMより良さそうという感じを受けました(SEL24F14GMはリニアモーターじゃないんですよね)。
ですが、自分の現在の所感を述べると、AFの総合的な性能はSEL24F14GMの方が上だなという感じです。
できるだけ誤解の無いように伝えると、こんな感じで被写体と背景に距離がある状態や、被写体が大きく写っていてわかりやすい場面では被写体を問題無く捉えてくれやすく、被写体をトラッキングや瞳AFで上手く捉え始めてくれたら、SEL24F14GMよりも良好に追従してくれる(連写中の歩留まりが良い)、という印象です。
問題なのは、被写体を上手く捕捉してくれないことが多いこと、そして何より厄介なのは、撮影中は捕捉しているように見えるのに、撮影結果を見ると被写体にピントが合っていないということが多いということに気づいたことでした。
そもそも、自分が超広角レンズでもAF性能を求めたのは下記ページの冒頭で紹介しているような写真を撮りたかったからでした。
愛犬がベッドに飛び乗る瞬間を撮っておきたかったのです。
SEL135F18GMというレンズで撮った例
SEL24F14GMで撮った例
こんな写真を、超広角レンズでよりダイナミックに、愛犬の下側から撮れたりしたら最高だなと思っていたわけです。
愛犬は廊下から猛ダッシュしてきて飛び乗るので、愛犬が部屋に入って来た途端にトラッキングをオンにして捕捉し、愛犬の動きに合わせてカメラを動かしながら撮り続けるという流れで撮っています。
なのでレンズとカメラのAF性能が物を言うわけで、SEL135F18GMでは自分がミスをしない限りほぼ100%、SEL24F14GMでは60~70%の成功率といった感じでした。
※失敗パターンは、そもそも捕捉が上手くできないか、捕捉できても動きの速さについていけず、ピントが甘いコマが連写中にいくつかあるといった感じです。
他の手持ちのレンズでも試しましたが、SEL50F14ZやBatis18mmでは全く歯が立たない感じでした。
それでSEL1224GMではどうだったかと言うと、3回ほどチャレンジする機会がありましたが、全て被写体を捕捉できずに失敗という結果でした。
これがさっきの厄介だという話に繋がるのですが、撮影中はフォーカス枠は被写体の動きに合わせて動いているのです。撮った写真もフォーカス枠を表示させると、瞳AFが作動して枠が瞳のサイズになっているコマもあるんです。
ですが、写真を拡大して見ると、ピントは背景に合っているのです。
こんな捉えたふり、ピントが合っているふりをする挙動は他のレンズを使っていてもあまりないことだったので、使っていて非常に違和感がありました。他のレンズで駄目な時は撮影中にも失敗したなというのが何となく伝わってくるものなんですよね。
そしてこの挙動は、激しい動きものじゃない時でも頻繁に起こるということが使っていくうちに判明しました。
いくつか例をお見せします。
左側はSONYの純正アプリであるデスクトップ版のImaging Edge Viewerで撮影時のフォーカス枠を表示させたものをスクショした画像です。
瞳付近にフォーカス枠が表示されていて、瞳AFが作動していることがわかるかと思います。
ですが拡大してみると、若干ブレているのもあるとは思いますが、首元や洋服がくっきりと写っていて、そっちにピントが合っていることがわかるかと思います。
これも同じですね。ブレもありますが洋服あたりの方がくっきり写っています。
最後はこれです。完全に道路にピントを合わせにいっていることがわかります。
ちなみにこれらの写真、今までの失敗写真は全て削除してしまっていたので、SONYに相談するために同じような症状が出ないかなと思いながら撮っていたら一日ですぐに撮れたものです。
削除してしまったものの中にはもっと明確に挙動がおかしいなと思った写真もあったように記憶しています。
今までの経験上では、この背景の時に失敗写真が多く出て苦戦した記憶があります。
これらを撮った日は瞳AFが作動しているように見えても、地面の草や奥の木にピントが合っていたということが多く、家に帰ってから愕然として大量の写真を削除した覚えがあります。
そこまで極端にごちゃついた背景でもないと思うんですけどね。最初は広角レンズで画面内の情報量が多いから多少はしょうがないのかなとも思いましたが、一度意識すると流石におかしいなと思うことが多くなっていきました。
こんな感じでとにかく使っていて気持ち悪いなという場面が多く、また撮影中はちゃんと捕捉しているような動作をするせいで後から見返してガッカリしてしまう分、余計に怒りが増してきます。
撮影中に捕捉しないなとなったら、下記リンクのようにトラッキングをオフにしたりして対処しようとするんですけどね。できてるふりされちゃうと対処すべきかも判断できませんからね。
ということで、SONYに相談してα1と一緒に点検に出したのですが、結局は実力の範囲内ということで何もなく帰ってきました。
ただ、点検に預ける前の電話での相談段階でも、チラッと同じような相談が偶にあるようなことも言っていたので、ちょっと怪しい部分もあるんじゃないかなと思い、納得しきれてはいませんでした。
それから何か月か経ったころ、α1のVer.1.30が公開されて瞳AFの精度が向上が謳われていますので、もしかしたら今回の違和感も改善されているかもしれません。
また使っていき感触が変わったと思えたらお伝えしたいと思います。
【2022/08/01追記】α1のVer.1.30での瞳AF精度の所感について
下記リンクでご報告したように、新しい家族をお迎えしましたので、早速SEL1224GMでも沢山写真を撮ってみました。
結論から言うと、Ver.1.30になって、SEL1224GMでの瞳AF性能が大幅に向上しているような印象を受けました。
このような背景が沢山あるような状況でも、大きくピントが外れた写真が撮れてしまうことは格段に減った気がします。
トリミングして拡大もしてみます。
拡大してもバッチリです。
とにかく前項で述べたような使用中の違和感がほぼなくなっているように感じました。
当然AFが間に合わなかったり、捕捉ミスでピントが合っていない写真も多少はあったのですが、連写中のそのミス写真からの復帰力が大幅に向上していると思います。
一連写中の写真が全没になるということが無くなった気がするんですよね。
この結果、個人的なAF性能の総合評価としては、前項での評価を覆して、SEL1224GMの方がSEL24F14GMよりも優秀だと自信を持って言えそうです。
このバージョンアップは大きいと思います。
終わりに
SEL1224GMの感想は以上となります。
最後にAFの文句について長々と述べたので印象悪くなってしまったかもしれませんが、総合的には期待通りの描写でとても気に入っているレンズです。
まだ使ってはいませんがゼラチンフィルター(リアフィルター)も購入しましたし、いずれ角型フィルターも買っていくと思いますので、それらの使用感も今後共有していけたらなと思います。
※今回使用した機材はこちらです。
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