α1を発売日に購入して早や4年半以上が経過しました。
SONYのフルサイズミラーレス一眼で、初めてフラッグシップ機と冠された機種で、自分も購入から半年くらいかけて、かなり力を入れてレビューをしてきました。
※α1 Ver. 1台までの総まとめがこちら。お陰様で沢山閲覧していただきました。
その後は、αシリーズだけでもα7Ⅳ、α7RV、α7CⅡ、α7CR、α9Ⅲ、α1Ⅱ、そして直近でα7Vが発表されるなど数多くの機種が発売され、またα1もソフトウェアアップデートVer.2、Ver.3台へとアップデートし機能が追加されてきていました。
そんな中で、最新のα7Vが予約開始となった翌日に、自分としてはかなりサプライズだったα1のVer.4.00が公開されました。
多少のアップデートくらいはあるかもなと思っていたのですが、まさかのメジャーアップデートで、それも自分が新機種達に搭載されている中でもかなり羨ましかった機能が追加されることになったので、久しぶりに急ぎアップデートの内容をまとめていきたいと思います。
Ver. 4.00ソフトウェアアップデートの内容
アップデート内容一覧
今回追加されたアップデート内容は以下のとおりです。
中でも個人的に嬉しい部分を太字にしています。
- 画面に表示される撮影情報のレイアウトを、縦横どちらの向きにも対応
- 「フォーカスエリア」の「スポット」に「スポット:XL」、「スポット:XS」を追加
- 「フォーカスエリア」の「カスタム」に「カスタム 1」、「カスタム 2」、「カスタム 3」
- 「フォーカスエリア」の「トラッキング」に「トラッキング:スポット XL」、「トラッキング:スポット XS」 、「トラッキング:カスタム 1」、「トラッキング:カスタム 2」、「トラッキング:カスタム 3」を追加
- メモリーカードのスロット1とスロット2に同時記録された画像を同時に「削除」、「レーティング」できるようになった
- 再生時にフォルダー名とファイル名が表示されるようになった
- FTP転送中にFTP転送予定の画像を選択して予約転送を中止できるようになった
- Transfer & Tagging から以下の設定ができるようになった
- 「FTP取り込み」からプロテクトした静止画を自動でFTP転送予約する設定
- 「FTPアップロードプリセット」からプロテクトした静止画・動画を自動でFTP転送予約する設定
- 「FTPアップロードプリセット」からFTP転送した静止画に自動でプロテクトする設定
- Monitor & Control の機能に対応
- フォーカスマップ表示
- アイリス操作バー表示
- 真正性カメラソリューションで活用する、動画への「電子署名書き込み」機能に対応(有償)
- 「セキュリティ(IPsec)」機能に非対応となり、今後はよりセキュリティ強度の高い「アクセス認証」機能を「入」にして使用
- 「WPA」 、「WEP」機能に非対応となり、Wi-Fi接続時に「WPA」、「WEP」の選択が不可能に。今後はよりセキュリティ強度の高い「WPA2」または「WPA3」を使用
- 連続撮影終了後に1~2秒間、連続撮影が再開できない場合がある事象を改善
- 縦位置グリップのマルチセレクターが正しく動作しない場合がある事象を改善
- 動作安定性を改善
ちなみにフォーカスエリアのトラッキングの項目だけを太字にしているのは、下記のページで解説したように、自分がトラッキングしか基本的には使用していないからです。もちろんトラッキング以外でもサイズが追加されているのは有り難いです。
以下、嬉しい点について軽く説明していきます。
念願のフォーカスエリアカスタムとサイズの追加
なんと言ってもこれです!確かα9Ⅲで初搭載された各種フォーカスエリアの追加。
飛んでいる野鳥を撮る時等に、今までの「ゾーン」だと広過ぎて関係ない物を捕捉してしまう時もあるし、かといって「L」だと被写体を捉え続けられるか心許ないなと思う時が結構あったので、その中間サイズとなる「XL」が追加されたのは非常に嬉しいです。
また「XS」も、今まで指定しきれなかった細かな枝の隙間から見える被写体なんかにより有効になりそうです。最小サイズなんて小さければ小さいほど良いですからね。
そして、「カスタム」。まだ実践できていないのですが、デフォルトで入ってる横長なエリアなんかは、こういう場面で凄く役立ちそうだなと妄想していました。

このようなドッグランで地面スレスレにカメラを構える時なんかは、手前の地面にピントがいかないよう、横長なエリアは重宝すると思うんですよね。
これと似たような横方向に移動するレース系の撮影なんかは相性良さそうだなと思っています。
2枚のメモリーカードへの同時削除、レーティングも凄く嬉しい
元々ずっと羨ましいなと思ってたのは前項のフォーカスエリアだけだったのですが、これもかなり嬉しいですね。
自分はここでも紹介しているように、データを取り込む前にカメラ内で削除やレーティングの一次ジャッジを行っています。
それで、この時に厄介だったのが、2スロットのメモリーカード間で削除やレーティングが共有されないことでした。
膨大な枚数を一通り見て判断を下したのに、もう片っぽのカードではどれを消して、どれをお気に入りにしたのか全くわからない、容量節約のために明らかに不要な写真を消して撮影続行したいのに、片っぽしか削除されないから、同時記録時の容量節約にならない
こんな煩わしさがあったので、自分はいつからか、本音はバックアップとして2スロット同時記録がしたいけど、やむを得ず片側記録に設定して使っていました。
それが今回のバージョンで解消されそうです。
画面の撮影情報が縦向きに対応
これも無いなら無いであまり気にしていなかったのですが、地味に嬉しいですね。
個人的に最近縦位置での撮影がかなり増えているというのと、例えば俯瞰気味で縦構図で撮った時に、カメラとしては横向きとして撮影・記録してしまっていて、再生画面や取り込み時に横写真の向きで表示されてしまうということも多々あるので、この機能があれば、撮影中も今カメラが縦向きとして認識しているんだなということが明確に判断できるので、その点でのメリットも大きいなと思いました。
まあ、横向きになっちゃっても取り込み後に回転させればいいだけなので、前述の通り無いなら無いであまり気にしてはいませんでしたけどね。
嬉しかった点は以上です。発売から数年経っても機能を追加してくれるおかげで、α1はまだまだトップクラス級の性能を維持してくれています!
今カメラを購入する方にとっては、中古のα1というのも凄く魅力的な選択肢の一つかと思います。
現状α1以降に発売された機種で羨ましい機能
とは言ったものの、やはりソフトウェアアップデートだけではどうにもならない、新機種にしかないα1と比べて羨ましい機能も多々あります。
それらをまとめますので、以下の機能が必須なのか必須じゃないのかということも、機種検討の際の一助になれば幸いです。
- 撮影モードダイヤルから分離された写真、動画、S&Qの切り替えダイヤル(α7Ⅳ以降)
- 動画撮影時の動物瞳AF設定(α7Ⅳ以降)
- 4軸バリアングルチルト液晶(α7RV以降 ※α7Cシリーズ除く)
- AI AF、被写体認識対象の拡充(α7RV以降)
- より改善された「リアルタイム認識AF+」(α1Ⅱとα9Ⅲにアプデで追加)
- α9Ⅲのグローバルシャッター
- α9Ⅲ以降に対応の新しい縦位置グリップ(別売り)
- α9、α1シリーズ限定のダイヤル(AFモードと撮影設定)だけに制限されない設定変更(α1Ⅱにアプデで追加)
- α7Vのダイナミックレンジ(最大16ストップ)
- α7Vの新エンジン(BIONZ XR2)とそれに伴うバッテリー持ちの改善
自分が特に羨ましいのは以上ですが、他にもα7Ⅳ以降から変更された、露出補正ダイヤルがカスタムダイヤルとなった点や、α9Ⅲ以降に搭載のプリ撮影、新筐体(グリップの大型化と前面にカスタムボタン追加)なんかも人によっては重要なポイントかなと思います。
中でも、個人的には最新機種であるα7Vの広くなったダイナミックレンジが現状一番気になりますかね。
より階調豊かに撮影可能になるはずなので、シンプルに画質の底上げに繋がる根幹の部分ですからね。今後の上位機種の発表が一気に楽しみになりました。
Ver. 4.00を実際に使ってみた印象
ということで、アップデート後にたまたまドッグランで写真を撮る機会があったので、特に新機能にフォーカスしたというわけではなく、いつも通り使ったら何か違った気がしたということを述べておきたいと思います。
※あれだけ喜んでた新しいフォーカスエリアもこの日は使わず撮ってます(笑)
AF挙動に変化有り?
撮った写真を見返した時に感じた違和感の一つめが、AF枠を表示させると、連写した画像で枠の色が緑(=ピント合ったサイン)と白(=ピント合わせにいってる途中で未完了)で交互になっていることが多いなというものでした。
実際にPCに取り込んだ画像でもSONY純正ソフトであれば同じようにAF枠を表示できるので、それをスクショしたものを貼ります。








これ、α1を使っている方ならわかっていただけるのではと思うのですが、自分の以前の感覚では、1枚目が緑になっていたらもうそこから最後までずっと緑になってることが基本だったと思うんですよね。
※これは、完璧なピントじゃなくても、以前なら緑になっていたという意味です。多少ピントが合いきっていなくてもある程度追従していたら緑になり続けているのが以前の挙動でした。
なので、枠が白い画像を拡大してみても、従来通りある程度はピントが合っている感じでした。
つまり撮影結果については従来と変わらず影響ありません。
ただ、ピントも合ってるし、上手く撮れたと思った写真が白枠だとちょっとモヤモヤしますよね(笑)
まあ、元々以前からレビューで指摘しているように、上の6枚目のようにAF枠が大きく瞳からズレていても、実際には瞳にピントが合っているという挙動をしていたものなので、そもそもこのAF枠の表示自体が信用できるものではなかったです。
そういう意味ではより正確に表示されるようになったと言えるのかもしれませんね。
尚、前述の通り、これはSEL100M28GMのAF性能による可能性もありますが、使った感じはマクロレンズですがAF性能は悪くなく、枠の色を無視すれば歩留まりは他のGMレンズと比べても遜色なかった印象でした(別途レンズレビューで述べますが、遠距離での手ブレ補正には癖があるような気もしましたが)。
また、レンズのAF性能が足りない場合は逆にAF枠が緑だけどピントが追いついてなくて合っていないという挙動になることが多いのかなと思ったので、ボディ側の話かなと思った次第です。
SEL100M28GMのレビューはこちら
ISOオートでの露出制御も変わった気がする
これも以前のα1のレビューで述べていましたが、α7Ⅲ等のより古い機種と比べて、α1は露出をカメラに任せた場合に、極力白飛びしないよう、暗めに写る傾向があると思っています。
なので、自分はISOオート等で撮る場合にα1では露出補正+0.7を基本として使い続けていました。
ただ、この日は何か画面内で被写体が明るく写り過ぎているなと思ったので、咄嗟に露出補正を±0にして撮っていました。
その時の一例がこちらです。(RAWでLightroomに取り込み後、何も弄らずに書き出し。プリセットはカメラSTです)

今までだったら、胸付近の白い部分が飛ばないよう、もっと安全により暗く写っていたと思うんですよね。
これも飛んではいませんが、かなりギリギリの攻めた明るさで写ったなという印象です。
普段使っている感覚からすると、明らかに違うような気がしました。
また、さっき貼った連続写真も現像は全くしていない状態ですが、黒い部分を明るく写そうとして露出が暴れてしまうこともなく、黒い階調が綺麗に残ったまま、しっかりと黒く描写してくれているなと思いました。

とはいえ、流石にこの子を大きく画面いっぱいに写した時は、露出補正が暴れる場合もありました。

黒さを取り戻そうとLightroomで露光量を-1.85まで暗くしたのがこちら。

とりあえずこんなところですかね。また撮影を重ねて気づいた点があれば追記したいと思います。
終わりに
アップデートについての取り急ぎの感想は以上です。
頼りにしている自分のα1のワイド保証が後数ヶ月で期限切れとなってしまう状況で、正直、ちょっと前まではいつ心変わりをして違う機種に買い換える決断をしてもおかしくないかもという心持ちだったのですが、今回のアップデートで一気にまたα1への愛着が湧いてきました。
ここまで長い期間アップデートをしてもらえて(動画の動物瞳AFの未搭載だけはずっと許していませんが(笑))、発売日に購入したのは間違いじゃなかったなと思えました。
いつになるのかはわかりませんが、次のα1Ⅲはα7Vの進化分が合わさって絶対欲しくなる機種になると思ってるんですよね。それまではα1で待ち続けるのも全然アリかなという気もしています。
とりあえず保証期限が切れるまで、切れた後にどうするかをじっくりと考えていきたいと思います。







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