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今回の旅行はスケジュールに予定をもたせていたので、流氷クルーズツアー以外は全てノープランで臨みました。
前回で述べたとおり、手違いで流氷クルーズがかなり早く終わってしまいましたので、車で1時間くらいで行ける場所はないかと調べて野付半島に行くことにしました。
目的は、エゾリスとキタキツネです。
※前回記事はこちら。
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野付半島へ
野付半島は非常に広大です。
ノープランだったので半島どの辺に行けばいいのか、また車を停められるのかもわからなかったので、とりあえず確実に停められる「野付半島ネイチャーセンター」を目指すことにしました。
大体羅臼町から車で1時間前後で到着したかと思います。
半島に入ってからネイチャーセンターまでの道のり間で遠目にキツネらしき姿も見えましたが、一旦は停車せずにネイチャーセンターまで行きました。
ただ道中はそのキツネ以外に全然動物の姿を見ることがありませんでした(笑) 若干不安になりながら到着です。
ネイチャーセンターに着いてからは、動物の気配もあまり感じませんし風景写真も撮りたかったので、ひとまず有名なトドワラ(立ち枯れた木)を目指すことにしました。
撮影
トドワラ
まずは野付半島の雰囲気を。
ネイチャーセンターを出て割とすぐの光景です。ただただ雪原が広がっています。
トドワラ方面には動物はいなさそうだなということをこの時点で予感していました。それでも進んでみました。
トドワラに近づくとこのような歩道が有り、楽に歩くことができます。これは歩道をある程度進んでから振り向いて撮った写真です。
写真の左奥に見えるのがネイチャーセンターからやってきた道です。歩道じゃない場所は雪が結構深くて足が沈みます。かなり疲れました。
反対側の写真です。歩道の終着点に生えているのがトドワラです。
この時、保護フィルターを外さずにPLフィルターを付けたので右上隅がケラレていますね(笑)
広角レンズは数枚撮るだけと思っていた結果色々と雑に撮ってしまったなと反省してます。
自戒の念を込めてトリミングもせず貼っておきます。
※ほかの写真は微妙にトリミングしてごまかしています。
歩道の終着点で撮ったトドワラです。年々本数が減っているようでかなり寂しい感じです。
正直そんなに見所は無いかなと思ってしまいました。
望遠レンズで歩道の途中からトドワラの側面を撮りました。
ガッツリ現像すれば意外と良い雰囲気になるかもしれないなと今更になって思ってきました。今度挑戦してみます。
こんな感じで動物には全く会えずネイチャーセンターに戻りました。
EXIFを確認するとこの項目の最初の写真から最後の写真で30分程経っていました。戻りも含めて1時間弱です。
15時から暴風雪の恐れという天気予報が常に頭にあったので、時間は一応気にしていました。
エゾシカ
ネイチャーセンターに戻りどこに行くか考えた結果、車で更に半島の先端の方まで行けそうなことがわかった(途中で行き止まりになります)ので先端の方に行くことにしました。
すると車に乗ってほんの少し進んだ所で一頭のエゾシカに出会いました。
車道のすぐ横にある倉庫等の建物に紛れて普通にいたので、思いがけず近くで発見して一瞬驚きました。
車を車道に停めて車の中から撮りました。
やっと見つけた動物だったので、沢山撮りたい思いもありましたが、いかんせん背景が悪すぎます。
時間に限りもあるので早々に離れました。
するともう少し進んだところの車道脇で3、4頭のシカに会うことが出来ました。今度は車を降りて撮ることにしました。
写真左手前隅にアスファルトが見えるかと思います。本当に車道のすぐ側で草を食べています。
3、4頭いたのですが、この場所では全体を撮るとどうしても電線などが写りこんでしまうので、基本的に1頭にクローズアップして撮っていました。
少し奥まった所にいて、遅れて車道側にやってきた1頭です。
ちょっと奥に居てくれた方が自然の景色と絡めて撮りやすいです。
前のシカがこちら側にやってきて、車道に至る傾斜を登っている場面です。
横顔と斜めに傾いている構図が何となく気に入っています。
鹿などの哺乳類ですと余程の顔アップを撮らない限りは焦点距離400mmで十分な感じですね。
満足したので、更に奥に進みます。
車が通行止めになっている場所まで進むと、そこにも駐車場があったので降りてしばらく歩き回ってみました。
そしてまたシカの群れを見つけました。何故最初はなかなかシカを見かけなかったのか謎です(笑)
半島の先の方に来ると、かなり開けた景色と動物を収めることができていい感じでした。ただここはシカまで結構な距離がありましたね。
雪の下に生えている草をひたすら食べています。
後から聞いた話では、食料に乏しい冬の時期はわざわざ野付半島まで草を食べにやってくるとか。それで沢山のシカを見ることができるようです。
この駐車場からは海岸線の方にも容易に歩いていけるので、ワシ等もいないかしばらく探索しましたがここでは見つけられませんでした。
そこで車に戻り、周囲を見渡しつつ宿に戻る方向にゆっくり走っていくことにしました。
そして途中でオジロワシを見つけることができました。
数十~百メートル程離れた場所にオジロワシが佇んでいました。
朝に散々近距離で撮った被写体ですが、自力で探して見つけ出すとまたテンションが上がってしまいました。
そして写真のとおり雪が降り始めました。この時で14時くらいでしたので、そろそろ撤収しなければと思い始めました。
雪が降りだして空を見上げてる感じの情景が気に入っています。
キタキツネ
結局キツネには会えなかったなあと思いながら車を走らせていると、一旦雪が止み雲間から光が差し始めました。
綺麗でしたので、つい車を停めて再び写真を撮り始めてしまいました。
至る所にシャッターチャンスが有り、なかなか撤収する踏ん切りがつきません。
広大な雪原に光が差し込んでくるとても綺麗な景色でしたが、レンズの焦点距離が長すぎました。納得いく構図で収めきれません。
※撮影焦点距離が135mmと中途半端なのは、カメラのダウンカバーが干渉してワイド端にできなかったためです
横構図にしても苦しい感じです。雪原の広さを伝えきれません。段々と太陽光が消えていき撮影する猶予もあまりなさそうです。
最後に広角レンズに付け替えて、それで撤収するかなと思いながらふと横を見ると・・・。
私の真横にキツネがいました。
横を見たら数m先でこのように欠伸をしながら体を伸ばしていました。
急いで撮ったので風景を撮っていた設定のままです。
この瞬間、広角レンズに交換していなくて良かったと心底思いました(笑)
急いで背景をぼかす設定に変えながら撮り続けました。
逃げる素振りは無く、のんびりとしています。
尻尾が非常に傷んでいる子でしたので、途中からはあまり尻尾を写さないように撮ろうと試みました。
400mmで画面が一杯になるような距離感でした。
キツネを見るのは初めてなので、様々な角度から撮りまくります。
横顔。本当にアニメや漫画で描かれるような目になるんですね。
この子は目を閉じていることが非常に多かったです。
目が開いたショットも。
また目を閉じる。眩しいのですかね。
そして去っていく・・・かと思いきや、また戻ってきたりするのです。
特に車に戻ろうとすると近くまで寄って来ました。
あまりにも逃げようとせずに私の周りをウロウロするので、この時点でおそらく餌付けされているのだろうな・・・と思いました。
そして疑念は確信に変わりました。
このように車を停めて写真を撮っていると、後続の車が何を撮っているのだろうと様子を伺って停車することがあります。
この時も後から来た車が停まったのですが、そちらに向かってキツネが駆け出していきました。
明らかに自然な行動じゃないですね。
餌をあげたくなる気持ちがわかるくらい可愛い動物でしたが、どうしても餌付けは反対だと思っています。
理由がこちら。
その後、車が2、3台と停車してしまい、道路上をキツネがウロウロするようになってしまいました。
車に積極的に寄っていくので、いつ車に轢かれてしまってもおかしくない危険な行動だと思います。
最終的にはキツネが不幸になってしまう恐れがあると考えると、餌付けには反対です。
まあ、私自身海に魚を投げ入れるワシのクルーズ船には喜んで乗っているので、あまり強く言える立場じゃありませんけどね。
ということで少し複雑な気持ちでこの場を去りました。
吹雪とエゾシカ
一応目標としていた被写体を撮ることができ、大満足で帰ろうかとした時に雪が再び降ってきました。
風も強くなってきた模様です。
天気予報が当たりそうなので、いよいよ撤収しないとマズいなという時に見つけてしまいました・・・
エゾシカの群れを!
かなり迷いましたが、どうしても雪が降る景色とシカの組み合わせを撮りたい誘惑に勝てず、また車を停めて写真を撮り始めてしまいました。
雪が降っているのがわかるかと思います。
自然を感じさせてくれる光景で、夢中になって撮ってしまいました。
10頭前後のシカが雪を気にせず食事を続けています。
雪の形状に注目していただきたいのですが、ここから突如として目も開けられないくらいの強風が吹き始めました。
雪が線状に伸びているのがわかるでしょうか。シャッタスピードが遅くなっているせいもあるとは思いますが、それにしても凄まじい強風でした。
この写真は車内から撮っていたと思います。本当に目が空けられないくらいでしたので、途中で車に逃げ込みました。
素晴らしい光景でしたが、無事に宿に帰れるかかなり不安になってきました。
ですが5分程経つと、また雪が止みました。
雪が止むと、遠くの方でシカのいくつかの群れが合流していくような姿が見られました。
大きな群れになるのを見届けたい気持ちもありましたが、この晴れ間に撤収することにしました。
帰り道
天気予報は当たるもので、撤収し始めた15時頃からが悪天候の本番でした。
旅行前から恐れていたホワイトアウトに遭遇し、数m先の視界が数秒間全く見えなくなるということが何度もありました。
追突するだけでなく、される危険も有り非常に怯えながら徐行し続けたのを覚えています。
何とか無事に宿につけて本当に良かったです。
危険を回避する為には、天気予報をちゃんと活用して安全に行動するようにしましょう。
終わりに
いかがでしたでしょうか。
朝の流氷クルーズに加え、撮影したかったエゾシカとキタキツネにも出会うことができて大満足な一日でした。
なお、翌日は早朝から再び流氷クルーズの予定ですが、この暴風雪の影響で夜まで出航可能か未定でした。
こういう時に、流氷クルーズ船のご親戚が経営されている宿に泊まっていて良かったなと思いました。情報が逐一入ってきます。
結果としては、通常より1時間遅れの6時出航ということになりました。
日の出は狙えないかもしれませんが、夜中まで雪が降り続いていて出航できないかもと思っていたのでほっとしました。
ということで次回は早朝のオオワシとオジロワシ撮影です。
※各ページへのリンクまとめはこちら。
※今回の撮影機材はこちら。
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