既に様々な作例を出してしまっていますが、2020年の2月に北海道の知床羅臼町へ2泊3日の撮影旅行に行ってきました。
とにかく全ての場面がシャッターチャンスだったといっても過言ではなく、とても面白く充実した旅行でした。
とはいえ初めて行く極寒の地。
自身と機材の寒さ対策や交通対策等、不安な点が数多くありましたので、出発前に色々なことを調べ、購入し準備してから旅行に行きました。
2泊3日では、雄大な道東の自然のほんの一部しか撮ることはできず、また来年も行こうと思っておりますので、その時調べたことや行ってみて後悔した点等を、自分の為のメモとしても残したいと思います。
- 計画編(旅行概要)
- 準備編(寒さ等の事前対策)
- 2日目①(日の出)
- 2日目②(流氷クルーズ①)
- 2日目③(野付半島)
- 3日目①(流氷クルーズ②)
- 3日目②(丸山公園)
以上の様にページを分けて記述していこうと思います。
旅行計画概要
まずはザックリと計画した旅行の概要を述べておきます。詳細な流れについては、今後続きの記事②、③と流れに沿って撮影記を作成する予定ですのでそちらに記述していきます。
【目的】流氷に生息するオオワシとオジロワシを撮りたい
今回の最大の目標は、羅臼港で2月と3月の期間のみ催行されている、流氷クルーズに乗船することです。
冬の道東には毎年ロシア等から沢山のオオワシとオジロワシが冬を越しにやってきます(オジロワシは年中北海道に居る者もいます)。
その中でも特に有名な場所の一つが羅臼で、クルーズ船が向かう流氷地帯で大量のワシ達に出会うことができます。
私はこのようなツアーがあることを今まで全く知らず、子供の頃からカッコいいなと憧れていたオオワシを日本で、それもこんなに手軽で身近に見ることができるなんて夢にも思っていませんでした。
ツアーの存在を偶々知ったのが確か1月の初め頃で、ツアーの存在を知った途端に居ても立っても居られずに翌月に行くことを決意したと記憶しております(笑)
毎年2月と3月にしかチャンスが無いというのが躊躇なく行く決断を後押ししてくれたと思います。
特に今回一番撮りたいのは、魚を奪い合ってワシ達が激しく争う場面です。それを撮ることを第一の目標としました。
クルーズ船について
調べてみると何社かクルーズ船を出しているようですが、私は「ゴジラ岩観光」というところにお世話になりました。
カメラ撮影用のコースが有り、レビュー等を見ても非常に評判が良かったです。実際にもちゃんと被写体に光が当たりやすいように船を動かしてくれたり、風向きからワシがどっちから飛んでくるか等をアナウンスしてくれました。
ゴジラ岩観光さんのwebサイトのリンク貼っておきます。
前述のとおり、撮影コース(所要時間2時間30分)と観光コース(所要時間1時間)の二種類があり、更に撮影コースでは日の出前に出発して朝日とワシの組み合わせが見られる1便(5:00発)と日が昇り撮影のしやすい2便(9:00発)の二種類があります。
1便と2便どちらも捨てがたく、また天候不良で出航できない懸念もあったので予備日という意味も込めて、私は2日目に2便、3日目に1便を予約しました(初日は移動だけで終わりです)。
私は運に恵まれて予約できましたが、冬の羅臼というのは世界中からカメラ好きが集まるらしく、数か月前から予約が一杯になることもあるみたいです。特に1便は予約でいっぱいの日が多く見受けられました。
行くと決めたら早めの予約をおすすめします。
宿
上記と同じく、観光客が集まり宿の数も少ないので直前になると予約が困難になります。
キャンセル料が発生する旅行予定日の数週間前になると、キャンセルが出たであろう宿が何軒かは見受けられましたが、最初に予約をしようとした際には本当に空いている宿が無くて焦りました。
早朝の運転等が不安でしたので、できればクルーズ船の出航地である羅臼港にできるだけ近い宿が良いなと考えていましたが、最終的には「ペンション ラウスクル」という宿に泊まらせてもらうことになりました。
港からは車で15分程かかる少し距離のある宿でしたが、実はクルーズ船を運航している「ゴジラ岩観光」のご家族が経営している宿のようで、天候が荒れ模様の時に翌日船が出航するかどうかの連絡が間違いなく宿に来たり、1便を予約している場合はクルーズ後に朝食を用意してくれる等、流氷クルーズを予定している場合には非常に安心して泊まれる宿でした。
交通手段
宿やクルーズツアーの予約も空きが少なく大変でしたが、各移動手段についても気をつける点がありました。
飛行機
羅臼町の最寄りの空港は「中標津空港」ですが、羽田空港と中標津空港間のフライトは私が予定していた日程では1日1便でANAのみしか運航していませんでした。
なので旅行を計画した時は、まず初めに飛行機が確保できるかどうかを確認してから計画を進めていきました。
ちなみに中標津空港の次に羅臼町に近い空港は「釧路空港」になります。羽田ー釧路間はJAL、ANA共に一日に複数便運航しています。
釧路にもタンチョウ等の魅力的な動物がいるので、往路か復路どちらかは釧路空港を利用する方も多いみたいです。
今回は2泊3日しかなく、移動時間に余裕が無いので往路復路共に中標津空港を利用しました。
マイルを使いたかったのですが全く空きが無く、仕方なしに普通に購入することになりました。
なお、中標津空港から羅臼港までは、雪道も考慮して大体車で2時間程度だったかと思います。
釧路空港から羅臼港までは3時間~4時間程かかるのではないでしょうか。
バス
空港到着後、雪道の運転が不安でしたので、一旦バスでの移動可能なのか調べました。
結論から言うと、羅臼港まで行く術は存在するようです。
- 通常の路線バス
- ひがし北海道エクスプレスバス(予約制)
上記2種類のバスが運行されているようです。
一時「ひがし北海道エクスプレスバス」の利用も検討しましたが、前述のように宿泊先が羅臼港から距離のある場所になってしまったので、バスの利用はやめました。
※ひがし北海道エクスプレスバスのリンク貼っておきます。
レンタカー
バスの利用は諦めたということで、覚悟を決めてレンタカーを借りることにしました。
日産レンタカーを利用しましたが、冬季期間はスタッドレスタイヤ無料標準装備となっていました。
一番安いコンパクトカー等では運転が不安でしたので、4WDのSUV車を借りました。
運良く旅行直前でも空きが有ったので、かなりお買い得にレンタルすることができました。
実際に運転してみた感じでは、晴れている日の日中であれば、道路も広く思った以上に運転しやすかったです。
ちなみにカーナビを使って見ると、時速30km程度を想定して到着予測時間が出るのか、異常に予想運転時間が長くなります。
大体予想時間の半分程度で到着することが多かったような気がします。
ホワイトアウトとブラックアイスバーンについて
冬の北海道で車を運転するにあたって最も恐れていたのが「ホワイトアウト」と「ブラックアイスバーン」です。
ホワイトアウトは暴風雪によって視界が真っ白に遮られ、僅か数m先も見えなくなってしまう現象です。
自分が追突するだけでなく、後ろの車に追突される恐れもあるので、基本的にはハザード等を付けながら徐行、状況に応じて停車して対処するものかと思います。
ブラックアイスバーンは一見アスファルトが只濡れているように暗く見えて、実は凍結している状態のことです。
これは常に気を付けながら、決して飛ばしたりせずに運転するしかないですかね。地元の車は結構なスピードで走っていましたが、それに影響を受けずに自分のペースを維持することが大事だと思いました。
いずれについても、いざ遭遇した時にパニックにならないよう、事前に予備知識を少しだけでも頭に入れておくことが非常に重要だと思います。参考になりそうなリンクを貼っておきます。
そして、実は今回の旅行で恐れていたホワイトアウトに遭遇してしまいました(笑)
その時の詳細については別記事にて述べますが、本当に数秒間、数m先すらも全く見えない状況というのが断続的に続きながら運転する羽目になりました。
ただこれは、前日からずっと天気予報で暴風雪警報が出ていたにも関わらず、それでも車で外出した自分が悪いです。
直前までは非常に晴れた天気でしたが、天気予報が言っていた時間になった途端に天気が急変しました。
なので、常に天気予報や暴風雪警報等には気を使って情報収集しておくようにしておきましょう。
そうすれば無駄に危険に遭遇するリスクは回避できると思います。
※北海道の道路における吹雪の視界情報というサイトも有ります。
まとめ
以上が旅行計画の概要となります。
注意点をまとめると、
- 繁忙期は全ての予約が困難なので早めの計画を
- 飛行機は1日1便なので最優先で抑える
- 荒天に備えてできるだけ予備日を設けておく
- 天気予報をチェックし、信用して行動する
こんなところでしょうか。
今回の最大目標は、ワシ達と流氷のクルーズツアーに乗船して写真を撮ることでしたので、2泊3日の内の実働2日にどちらともクルーズツアーの予約を入れ、それ以外は臨機応変に予定を変えられるよう特に何も決めずに行きました。
※一応予備知識として、羅臼から日帰りで行ける範囲での撮影スポット等は検索だけして軽く頭にだけ入れておきました。
実は色々とトラブルが有り、予定通りにいかないことが結構あったのですが、このような姿勢で臨んだおかげで結果よかったなと思う場面も多々ありましたので、正解だったなと思っています。
計画編は以上です。
次回は、厳冬の撮影に備えて準備した防寒グッズ等、実際に買って良かったものや使わなかったもの等を紹介したいと思います。
※続きはこちら。
※各ページへのリンクまとめはこちら。
コメント