どちらも予約購入して発売日に入手したSONYの"α1"(ILCE-1)と"α7CⅡ"(ILCE-7CM2)ですが、2025年現在でも、2機種とも自分なりに使い分けて上手いこと共存できていて、どちらも良い買い物だったなと思うことができてます。
α1が2021年の3月発売で、α7CⅡが2023年10月が発売と2年半以上の開きがあるものの、下記リンクにあるα7CⅡのファーストインプレッションで述べたように、動き物へのAF追従性能は圧倒的にα1が上と結論付けました。
その結論は今も変わってないのですが、動きの少ない被写体では明確にα7CⅡの方が優秀だなと感じる場面もありましたので、その下剋上が起きる実際の例を紹介したいと思います。
なんでもα1に任せておけばいいという訳ではないことがわかってもらえればと思います。
薄暗い場面での黒い被写体でAF性能の差が顕著に
若干話が逸れますが、私は現在もこのような動画の為に毎日のルーティン撮影を継続しています。
それでやっぱりカメラが苦労することが多いのが黒い子(すみれ)の撮影です。

この撮影は、この子たちのお迎え当初がα1と"SEL50F14Z"の組み合わせ、途中で"SEL50F14GM"を購入後はそれに交換していて、更にキリの良い2024年からはカメラをα7CⅡに変えて撮っています。
撮影設定は動物瞳AF+リアルタイムトラッキング、フォーカス枠はゾーンかLで顔付近に位置させ、F1.8、シャッタスピード1/125秒、ISOは白黒の子(みぞれ)を先にオート(露出補正+0.7)で撮影し、すみれはそこで撮れたISOから2/3段上げて撮るという流れにしています。
撮影は窓付近ですが直射日光は入らず、窓からの明かりと室内灯3つ(色もバラバラ)を気にせず混ぜたその日の環境のまま撮っているので、日によってISOにばらつきが出ます。
晴れの日や薄曇りだと、すみれ撮影時のISOは大体640~800くらいなのですが、雨等で暗い日は1000~1250になってしまいます(もっと暗い日もあります)。
ちなみに上の写真がISO1250の日のものでした。
それで、大体ISO1000くらいからα1だとすみれへのピント合わせの挙動が怪しくなってきます。
具体的には、すみれの瞳にフォーカス枠は出続けていて被写体認識はしているのですが、何度AF-ONを押しても(親指AF派です)、すみれの耳付近くらいの奥まった位置にピントが合い続けて、そこから全然手前にピントが来てくれない(来そうな気配もない)んですよね。

実際にピントが合ってない時にシャッターを切ってないので具体的な例を示せず、上は成功例になっちゃうのですが、このように瞳AFが作動しているのだけど、瞳が鼻くらいにボケちゃって奥にピントが合い続けるという状況になってしまい、撮影設定を変える必要が生じます。
体感でISO1000だと半々で上記の症状が出て、ISO1250以上だとほぼ症状が出るといった感じでした。
こうなってしまった場合は、以前紹介したワンボタンでトラッキングをオフにする設定でも効果がない(違う被写体を捕捉してるわけじゃないため)ので、AF方式をAF-S(コントラストAF)に切り替えて撮るといった形で対処していました。
※トラッキングをオフにする設定はこちらで紹介しています。
んで、この撮影は左手におやつを持って片手で撮影をしているので、α1でAF方式を変更するには左肩のダイヤルを回す必要があって結構煩わしいんですよね。
それが、α7CⅡに切り替えてからは上記のようなピントが合わない症状が一度も出ていません!
おまけに、SEL50F14GMのレビューで記載した、若干奥ピン気味になりがちかも、という問題もα7CⅡ使用時では一度も気になったことがありません。

※実際のページはこちら。
結局α1との組み合わせによる問題ということなんでしょうかね。
終わりに
実例紹介は以上です。
場面によってはα7CⅡの(AIAFの?)方が優秀だということがおわかりいただけましたでしょうか?
まあ今だとα1Ⅱならこの問題も無く、どの場面でも任せておけば大丈夫なんだろうなと想像しちゃいますね。
少しでも参考になれば幸いです。
コメント