【SIGMA 70mm F2.8 DG MACRO Art(カミソリマクロ)】作例と感想【α7Ⅲ】

ピンクのツツジのアップ作例
作例

◆当サイトはアフィリエイト広告を利用しています。

本記事は、被写体に非常に近づいて撮れるマクロレンズでの作例です。

昆虫の顔のアップなどもありますので、苦手な方はご注意ください。

フルサイズミラーレスカメラの"SONY α7Ⅲ""SIGMA 70mm F2.8 DG MACRO Art"の組み合わせによる作例及びレビューしていきたいと思います。

私が最初に購入したレンズ、"SEL55F18Z"のよく言われる弱点が寄れない(最短撮影距離が長い)ということでしたので、その弱点を補うためにマクロレンズを検討しました。

また、元々昆虫等も好きで、大きく写してみたいと思っていたことも購入理由の一つです。

肉眼では見られない世界も写してくれるマクロレンズですが、今回ご紹介するレンズはAFも効きますので、本来の用途の接写だけでなく、いつもの犬の撮影や風景にまで幅広く使用している例をご紹介できたらなと思います。

写りに対するコスパはかなり良いと感じております!

※こちらの記事の写真も全てこの"70mm F2.8 DG MACRO Art"で撮っています。よろしければご覧ください。

スポンサーリンク

レンズの特徴

まずはレンズの外観から。

sigma 70mm macroの側面スイッチ類

重さは約515gと、私の感覚が麻痺しているだけかもしれませんが軽い方だと思います。

フィルター径は49mmと小さいのですが、それも相まって結構細長く感じます。

sigma 70mm macroのフード付き側面
レンズフード装着時
sigma 70macro とa73の側面
カメラ取付時(フード逆付け)

フード付きのsigma 70mm macroとa73の側面
カメラ取付時(フード装着)

フードを取り付けるとかなり長く見えますよね。

通常であれば、状況によってはフードを付けないで使えば小さく見えていいと思う方もいるかもしれませんが、このレンズに限ってはそうもいかないと思います。

その理由は、このレンズがピントを合わせる際に、レンズが伸び縮み(繰り出し式)するからです。

sigma 70mm macroの鏡筒を伸ばしたところ
近い位置にピントを合わせると、レンズの前群が伸びます。
sigma 70mm macroとa73の鏡筒を伸ばしたところ
最大時でちょうどフードの長さと同じくらいまで伸びます。

このようにレンズが伸び、最短撮影距離(カメラのセンサーから25.8cm)付近で撮る時は被写体とレンズがぶつかりそうな距離感になります。

なので、レンズの保護の為にもレンズフードは必須かなと個人的に思っております。

AFは使えますが、このようにウイーンと伸びてくるので合焦スピードはかなり遅いです。

遅いですが、瞳AF等はちゃんと作動しますので、あまり動きの無い被写体であれば、焦点距離70mm・F値2.8の単焦点レンズとしてポートレート等にも使えるかと思います。

作例

チワワの顔のアップ
F2.8 手持ち撮影

一枚目がこちら。

SEL55F18Zでは画面いっぱいに犬の顔を写すということができませんでしたが、このレンズでは簡単にできました。

70mmという焦点距離も使いやすく、犬に逃げられない距離感で顔のアップが撮れます。

なお、マクロレンズはまだまだ寄って撮ることができます。

犬の鼻と爪のアップ
F10 手持ち撮影
犬の鼻のアップ
F8 三脚撮影

ここまで寄って撮ることができます!確か鼻だけの写真の方がほぼ最短撮影距離での撮影だったかと思います。

鼻の凹凸や毛の一本一本まで細かく描写してくれます。

マクロレンズは、被写体に非常に近づいて撮影するため被写界深度が非常に浅く(ボケやすく)なります。

※詳しくは別途被写界深度についての記事を作成予定です。

F値開放で撮ると数mmしかピントの合う幅が無かったりしますので、ある程度何が写っているかはっきりさせるにはF値を絞って撮る必要があります。

絞ると露出が暗くなってしまうので、必然的にシャッタースピードが遅めになりやすいです。

また、前述のとおりに絞ったとしても、なお浅い被写界深度なのでカメラを持ちながら呼吸をするだけでピントがずれたりもします。

なのでマクロレンズで失敗写真を減らすには三脚を使用することがかなり重要になってきます(私は横着して手持ちで撮りがちですが)。

できるだけ参考になるように、記憶の限り、手持ち撮影なのか三脚撮影なのか記載していきます。

※絞りとシャッタースピードの関係がわからない、という方は是非下記の記事をご覧ください。

秋の草花と犬
F2.8 手持ち撮影

こちらは普通に引いて撮った写真です。

草が前後に沢山あっても、動物瞳AFで目にピントを合わせて撮れました。

春の花々と犬
F2.8 手持ち撮影

ぼーっと立ち止まっていることの多い子であれば、屋外の散歩でも普通にAF使用できています。

サルビアに停まる赤トンボ
F4.5 手持ち撮影

このレンズを買ってから初めて屋外に撮りに行った時の一枚です。

トンボはゆっくり近づけばあまり逃げませんし、一瞬逃げても同じ場所に止まってくれることが多いので、じっくりピントを合わせながら撮れました。

物凄く近づいて撮る時は、マニュアルフォーカスでピントを最短距離にした状態で、後は自分の身体を前後させてピントを合わせています。

web上ではわかりづらいと思いますが、この写真は拡大して確認すると、口の面にピントが合っていて、複眼はボケています。

羽根の部分も見てみると、被写界深度の浅さがわかりやすいのではないでしょうか。

パンサーカメレオンの頭部
F2.8 手持ち撮影

暗い室内だったので、F値開放で撮っています。

頭の触ったら少し柔らかそうな質感まで伝わってきます。

この写真は元は横写真だったものを、縦位置にトリミングした写真です。

黄葉の上に鎮座するオオカマキリ
F11 手持ち撮影

子供の頃から大好きな昆虫オオカマキリです。

マクロレンズ購入から何か月か経過し、絞り込んで撮ることを体得していますね。

今までの経験からミニ三脚も持って行っていたのですが、屋外で明るかったので、結局煩わしくなり手持ちで撮っています。

先ほどのトンボの写真もそうですが、マクロレンズは背景が強烈なボケで色づくのが楽しいですね。

小さな部分でも、色鮮やかなものを上手く背景に持ってくると華やかな写真になりますね。

オオカマキリの顔アップ
F11 手持ち撮影
鎌の手入れをするオオカマキリ
F11 手持ち撮影

オオカマキリの顔アップ2枚です。

最短撮影距離付近だとこんな感じです。複眼や触覚の節まで細かく見えます。

上向きに水滴が付いている葉
F5 手持ち撮影

マクロレンズでの写真で良く見かける水滴の写真。

水滴を撮りたくなる気持ちがよくわかりました。雨上がりはどんな場所でも被写体を見つけられるチャンスにもなりますし、マクロレンズは何撮っても楽しいです。

蓮の葉の大群
F2.8 手持ち撮影

この写真は描写の確認用に貼りました。

私的には線が細く、端まで細かく描写、解像してくれる印象を受けております。

色味はナチュラルな感じで、ツァイスと比べるとあっさりしている印象ですかね。

現像時に彩度を上げたい場合は上げても不自然になりづらい、扱いやすくて癖の無い色味という印象も持っております。

電車と青い橋と白鷺とカワウ
F4 手持ち撮影

色のコントラストが面白いお気に入りの場所で撮った写真です。

橋上での撮影で立ち位置が限られているので、ちょうどいい焦点距離ということで本レンズを選択しています。

発色いいですよね(現像で彩度上げています)。電車の動感を強調したかったので、あえて電子シャッターで電車の歪みが出るようにしてみました。

電車と青い橋と白鷺とカワウと夕焼け
F3.5 手持ち撮影

同じ場所で夕焼けを狙った写真です。電車を止めて写す為、絞る余裕はありませんでした。

この場所を発見した当初から思い描いていた構図でしたので、実際に撮れて満足しております。

高い解像力を活かして風景写真にも十分使えるレンズではないでしょうか。

雲間から大量に光が注ぎ込む景色
F16 三脚使用

絞り込んだ風景写真です。

やはり細い線や微妙な色合い等、繊細な描写が得意な印象です。

ピンクのツツジと青空
F8 手持ち撮影

動かないものを撮ったり、MFを使いこなせば、近接気味のスナップ写真のような感じにも使えます。

ピント部の解像感は凄いですね。

F22 三脚使用

このレンズの限界まで絞った写真です。

花々を全体的に精細に描写してくれています。

作例は以上です。

感想

いかがでしたでしょうか。

最初に三脚使用を勧めておいて、自分ではほとんど使っていませんでした(笑)

前述したとおり、接写時は身体を前後させてピントを合わせることも多いので、結局三脚が煩わしくなってしまうんですよね。

ただし、やはり撮影後に後で見返した時に、三脚で撮っていればより精彩に撮れていたなと思うことが多かったです。なので出来るだけ横着せずに三脚を使用していきたいなと思っております。

描写については線が細く繊細な描写で、解像感は抜群。色味は癖が無く、現像時にも扱いやすいという印象を持っております。

遅いながらAFも使えますので、予想以上に様々な場面で使用できる使い勝手のいいレンズでした。

そしてマクロレンズは身近な物も全てが被写体となり得るので、ちょっと暇な時や新鮮な被写体を探してみる時等、マンネリ打破に非常に役に立つと思います。

更に何と言っても、様々な場面で使えて、細かな描写力があって写りも文句ないこのレンズが5万円台で購入できるというのが最も特筆すべき点ではないでしょうか。

コスパという面でも抜群のレンズで非常にお勧めできます!

皆様のご検討の一助になりましたら幸いです。

※こちらの記事の写真も全てこの"70mm F2.8 DG MACRO Art"で撮っています。よろしければご覧ください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました