久しぶりに自分に強烈に刺さったレンズが発表されました。
SONYの"FE 100mm F2.8 Macro GM OSS (SEL100M28GM)"です。
自分はマクロレンズはSIGMAの"70mm F2.8 DG MACRO Art"を6年程使ってきていましたが、等倍以上に、より被写体を大きく写せるレンズが欲しいなとずっと心の奥底で思っていました。
※70mm F2.8 DG MACRO Artの紹介はこちら↓
個人的には等倍マクロはあくまで肉眼で見た世界の範囲という感じで、ここまで写るのかっていう顕微鏡的な楽しさまでは感じず、実はAstrHori(アストロリ)という中国のメーカーの"25mm F2.8 MACRO 2X-5X"という5倍マクロまで撮れるというレンズを1年前に買っていたりもしました。
ただ、やっぱり変な光の筋が入ったりと写りには全然満足しない感じだったので、特に紹介やお勧めはしません。一応こんな感じで愛犬の肉球の皮や、拾ったツミという鷹の羽根を撮っていました。


こういう肉眼では見えない世界の撮影も大好きなので、本気でマクロ撮影の為だけにOM SYSTEM(旧オリンパス)もいずれ導入しようかなあと考えていたくらいです。
そんななか、ソニー純正から1.4倍マクロ(テレコンを使えば最大2.8倍マクロ)のレンズが発表されたとなれば、飛びつかざるを得ないというわけです。
まあマクロレンズですから、細かなピント合わせはマニュアルでいいし、連写も不要という意見もあると思いますが、やっぱりあった方が絶対便利で、使用頻度にも影響するから大事というのが個人的な意見ですかね。
ということで自分が欲しい機能をほぼ全て兼ね備えたレンズで、販売価格も税込市場推定価格20万円前後と20万を切りそうな言い方で仕様の割には安価だなという印象を受けました。
人気が出そうな気もしたので、予約開始日前に実機を触っておきたいということで、急ぎソニーストアでの先行体験を予約し、実機を触ってきましたので急ぎ共有したいと思います。
レンズ外観
まずはレンズの外観です。

個人的に、GMレンズのデザインは統一感がありすぎて正直飽き飽きしていたのですが、今回は水色とオレンジの印字があるだけでもパッと見いつもとは違う雰囲気を感じられてよかったです。
上部のフォーカスリングの下部分に僅かに隙間があるかと思いますが、フォーカスリングを下に下げることでMF操作となります。フォーカスリングの操作だけでAF/MFを切り替えられるのは凄く良いですね!
隣に"FE 90mm F2.8 Macro G OSS(SEL90M28G)"も展示されていたので、2本並びで撮りました。

向かって左がSEL100M28GM、右がSEL90M28Gです。
90Gの方は台座に窪みがあって若干低い所に立っているので、この見た目ほどの大きさの印象の差はないかなと思います。
SEL100M28GMで撮影した写真
それでは実際に撮影した写真を紹介していきたいと思います。
カメラは持参したα1に付けさせてもらいました。
いつもの癖でRAWのみで撮影してしまったのですが、取り込んでみたら既にLightroomに対応していて普通に読み込めました。
最初にちょっと引いた写真から(引いて全体の様子を写したものがなくてわかりづらいのが申し訳ないです)。

これは試写の最後の方で引いても全然綺麗に写るよなという確認用で撮ったものですが、こんな感じで鉱石やカメラのミニチュアが置いてありました。
この写真を、α1の長辺8640pxから、長辺2560px付近まで拡大したものがこちらです。

なんかアップロード時に圧縮されて画質かなり損なわれている気がするのですが、実際はここまで拡大してもしっかりと解像していて、マクロじゃなくても凄く綺麗に撮れそうですよというのが伝えたかったことです。……なんかこの圧縮された画像だと伝わらず逆効果な気がする(笑)
順番前後しますが、最初に撮ったのは横のカメラのミニチュアでした。

この感じだと多分ロゴにピント合わせるつもりだったんだろうなという気がしますが、若干上の部分に合っちゃっていますね。時間が15分しかないので落ち着いては撮れません。
更に横に合ったミニチュアと同じくらいの大きさの鉱石を撮っていきました。

室内でISOが上がってしまうので、手振れ補正を信じてシャッタースピードを落としてみました。
基本的にAFが作動したりしなかったりくらいの距離感で撮影していたので、大体最短撮影距離付近で撮っているかと思います。
拡大したのがこちら。

若干ブレている気がしないでもないかな。ただ、数枚撮った中でこれが一番良好で、もっと明らかにブレていた写真もあったので、手ブレ補正を過信することなく、いつものマクロ撮影のように慎重に息を止めて撮影する必要があります。
体験場所には1.4倍と2倍テレコンも用意されていたので、自分が持っていない2倍テレコンを付けてみました。

絞り開放だと被写界深度浅すぎてほぼボケてしまうので、できるだけ絞って撮りました。
2倍テレコン付けちゃうと、1/50秒だとブレブレで厳しそうだなと判断してシャッタースピードも上げています。
流石にこの設定だと暗すぎて、少しでも光を、とスマホのライトを当てながら撮っていたら、それを見たスタッフさんが卓上ライトを出してくれました。本当に助かりました。ありがとうございます。

ライトのおかげでISO半分になりましたね。
なるべく広範囲にピントが合うようにと思い、できるだけ平面な部分を探して撮ったように記憶しています。
これも拡大してみます。

最初に述べた通り、ノイズ処理を全くしていないのでノイズ感があるかと思いますが、その分解像感も残っていて精細に写っていることがわかるかと思います。
明るい環境で低ISOで撮るのが楽しみです。
あまり覚えていないのですが、この後に撮った写真はシャッタースピードを速くしていました。

なので、おそらくシャッタースピード1/100秒だと歩留まりきついなと判断してのことだと思います。
もう一つ、マクロの被写体として、自分が付けていた時計を撮ってみることにしました。
今になって鳥の羽根でも持参すればよかったかなあなんて思いました(笑)まあでも衛生的に迷惑かな。

これはスマホのライトも使う前だったので、自分が許容できるギリギリのISO12800でなんとか収まる範囲の設定で撮っています。
ちょっとアングルを変えてロゴを中心に。

この環境だけでは当然全く判断できないのですが、それでも写りは良さげな気はしています。艶とか光もちゃんと表現してくれる気がします。
前述のライトを足した版がこちら。

一部反射しちゃっていますが、個人的にこれが一番綺麗に撮れたかなと。
ロゴの艶感とか屈折?した虹色の光とか綺麗に写っていると思います。
上の写真は明確にロゴにピントを合わせて撮ったことを覚えていて、次の写真は同じアングルで、針にピントを合わせて撮ったものです。

普段の設定から特に変えず、全てAFでフォーカスエリアのスポットSサイズ(リアルタイムトラッキング)で撮りました。
トラッキング(もしかしたら手ブレ補正も?)のせいか、常にAF枠が忙しそうに微妙に前後している感じもあったので、別の設定にした方が安定しそうな気もしましたが、連写性能も活かして数打てばこの設定でも全然問題無さそうにも感じました。
ピント方向の手ブレ補正がどれくらい効果が出てるのかは普通に撮っている分には全然わからないですね。手ブレ補正オフにして撮り比べないとわからないと思うので、どなたかが検証してくれるのが待ちたいと思います(笑)
時計も2倍テレコンを付けて撮りました。

測ってみたら、銅色の部分の直径が4mmくらいでした。結構小型なパーツですが、トリミングせずにこれくらい大きく写すことができます。

ロゴもここまで大きくなります。ロゴ下の文字の凹凸感も見えてきましたね。
拡大します。

………Eの文字が潰れているの初めて知りました(笑)
これもISO12800でここまで写っているのですから相当良いんじゃないかと思います。
最後に遠めの物を撮って時間が来てしまいました。

ボケも綺麗な気がします。ごちゃごちゃした場所でもあまり気にならないんですよね。
ちなみにわんこにピント合わせようとしましたが、体にピント合っちゃってますね。

中望遠レンズとしてもフル活用できそうな予感。
写真は以上です。
終わりに
いかがでしたでしょうか。限られた環境下でほとんど参考にならないかとは思いますが、ほんの少しでも参考になれば幸いです。
今の所、間違いなく優秀なレンズだと思いました。マクロレンズなのに、それ以外の部分も弱点がほとんど無さそうなレンズなのかなと(海外のYouTubeか何かで見た作例で、マクロ用途じゃない場面でゴーストが目立つかも、とは思った気もしますが)。
ほぼ買う意思が固まっているので、また使って弱点等に気づいたらレビューしたいと思います。
6年お世話になったSIGMAのカミソリマクロとはお別れになると思います。
そうなると、手持ちのレンズが全てSONYのみになっちゃうんですよね(AstrHoriカウントしてない(笑))。
SIGMAも新発売の135mmのF1.4は非常に気になっていますし、元々はこの時期にOtusの85mmを買うつもりでいたんですよね。
ただ、Otusはどうしても新しいMLよりも一眼レフ用のバカでかいレンズの頃の作例の方が魅力的に見えちゃって、暫く様子見するつもりいます。
色々とレンズをレンタルして試してみようかなと思っているので、その時はまたレビューしたいと思います。






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