これまで【撮影編】と【現像編)を解説してきました、RAW現像を前提とした、カメラでの夕焼け空と被写体の綺麗な写し方。
最後は作例をご紹介していきます。モデルは老犬で体力の問題もあるので、基本的には遠出せずに、散歩ついでの景色で撮っております。なので似たような背景が多いですがご容赦ください。
使用機材は、カメラは全て"SONY α7Ⅲ"とレンズは"SEL55F18Z"または"SEL135F18GM"です。
α7Ⅲの動物瞳AFのおかげで、構図と写真の明るさ設定に集中できています(日没前で大分暗くなってくると瞳AF効きづらい時もあります。そのときはAFフレキシブルスポット設定で対応しております)。
※SONY製品ご購入の際は、保証も鑑みるとソニーストアでのお買い物がお勧めです。詳細は下記リンクをどうぞ。
写真に使用レンズとEXIF情報(撮影時の設定)記載していきますので参考にしてみてください。
作例
基本的に撮影した時系列順にご紹介していこうかと思います。
α7Ⅲを買って2ヶ月弱の写真です。初めて犬を綺麗に撮れたかなと思えた写真でした。
雲が綺麗だなあと思いながら散歩をしていて、雲と空の色が良く見えるこの場所へ初めて連れて行ったのもこの時でした。
それから夕焼け空が綺麗だなと思った日は、大体この場所に連れて行って撮っています。
雲のディティールを残したかったのでF値を7.1まで絞っています。シャッタースピードは歩いている犬がギリギリぶれない1/160秒にしています。
今でしたらISOを400~800くらいまで上げて、もっと絞って撮っているかもしれません。
最初の写真から2週間後くらいの写真です。額装して飾るくらい気に入っている写真です。
雨上がりで夕焼けが非常に綺麗でしたので、迷わずこの場所に連れてきました。午前中には雨が止んでいたはずなので、水たまりが沢山残っていたのは嬉しい誤算でした。
この写真は前回と趣向を変えて、ぼかしたらどうなるだろうと思ってF2で撮った写真です。
シャッタースピードを上げる前に撮っちゃったので、RAWデータは結構オーバーめ(明るめ)に撮ってしまいました。現像で空の色が無事戻ってきてくれて運が良かったです。
偶然ですが、青信号のボケが良いアクセントになってくれて、運とタイミングに恵まれた写真でした。
インスタでもフィーチャーされたり、カメラ屋さんのフォトコンテストで受賞できたりと、一番反響があった写真でもあります。
ひとつ前の写真と同じ日時に撮った写真です。前の写真を撮っていて、ふと反対側の空を見たら真っ赤に焼けていたので、回り込んで撮り始めました。
こっち側は空の色と雲の形を残したかったので、最初の写真に近くF6.3まで絞っています。この写真を撮る頃にはかなり暗くなってきていたので、この絞りが限界でした。
この頃は赤い夕焼けの写真が一枚もなく、憧れも強かったので、実は撮った当初は額装した写真よりもコチラの写真の方が気に入っていたんですよね(犬の表情など飼主目線でのお気に入り具合も含んでいます)。
ただ、やはりボケが強くて被写体が際立つ、主題が明確である額装した写真の方が、不特定多数の方からの評価は良かったように思います。
そして自分自身も何度も写真を見返しているうちに、背景のすっきり具合や、信号のボケや歩きだそうとする姿から見えてくるストーリー性等々、"作品"としてのお気に入りは額装した方の写真へとなっていきました。
まあ、どちらもお気に入りです(笑)
すっかり夕焼けで撮ることが癖になってきました。前回から更に2週間後くらいの写真です。
夏は日中暑くて散歩に行けないので、自然と夕焼け写真を撮る機会が増えますね。
これも雲が印象的でしたのでF8に絞っています。それでも犬の近くで撮ったので結構ボケて立体感出ていますね。
犬の表情がとてもお気に入りの一枚です。
ちょっと時間が空いて、秋の写真です。実は2匹飼っています(笑)
忙しなく動く2匹をどちらもできるだけピントが合った状態にしたかったので、F値は少し絞って3.5にしています。小さい犬の方は動きがかなり速いのでシャッタースピードは1/320秒にしています。
2匹共カメラ目線の写真はこの日一枚も撮れませんでした・・・。
ここまでの写真での使用レンズは、全て"SEL55F18Z"です。この後135mmを購入し、夕焼けを撮る時はどちらかを使うというのが基本になりました。
自分にとって初めての中望遠レンズそしてGMレンズである、"SEL135F18GM"を購入しました。
135mmの焦点距離は犬や幼い子供を撮るのにちょうどいい距離感で個人的には非常に使い勝手がいいです。
そして圧巻のボケ量!
開放ではなくF2.8にしても背景溶けるくらいボケてしまいます。動物瞳AFがあるから何とか使いこなせているのだと思います。
このボケ量は、空の色だけを強調したい時等、背景の印象的な部分の情報だけを残して、被写体をグッと引き立たせることができます。
逆に言うと、旅行に行って観光地等で撮っても、F値が小さいまま撮るとボケ過ぎてしまって、どこに行ったかもわからない写真になってしまいそうなので注意ですね。
いつもの撮影場所で、135mmを使うとどうなるか試しに行った写真です。
玉ボケの大きさ、存在感が凄いですね(信号や街灯、車のブレーキランプの光です)。
玉ボケの大きさのバランス等を見ながら少しだけ絞りを絞ったと記憶しております。
この写真を撮ったあたりで、より幻想的、非現実的な写真を撮りたい場合は135mmの出番だな、とイメージが掴めてきました。
再び55mmで年末、冬の写真です。
一つ前の135mmの写真の55mm版を撮ってみようとして撮った記憶があります。
比較すると玉ボケの大きさが全然違いますね。
ただし、やはりうっすら何処で撮ったか等の情報を残したい場合にはこれくらいのボケ感がベストかなとも思います。
黄色から紫色がかった空の色が印象的な日でした。
もう一匹のチワワのほうでも綺麗な写真を撮りたいと思っているのですが、本当に難しいです・・・。
これらは撮影時期少し遡って11月末の写真です。
動きが物凄く速いので、リードは絶対に手放せません。写真を撮ろうと私がしゃがんだ瞬間に必ずこちらに駆け寄ってきてしまう子です。
なので一瞬のピント合わせとシャッターチャンスに懸ける必要がありますので、私には動物瞳AFが必須です。
シャッタースピードは最低でも1/320秒より速くしないと全然駄目です。この子も老犬なんですけどね・・・。
この子の良い写真を増やしてあげるのが当面の目標になりそうです。
2月頃、最も寒い時期の写真です。服装だけが季節感を出してくれています。
いつもより気持ち犬を小さめに配置し、空の色鮮やかさをより強調するよう、空の面積を大きめに写しました。
個人的には構図のバランス、空の美しさ、犬のカメラ目線具合等、かなり気に入っている写真です。
こちらも同じ日の写真です。前の写真の脇道がこのように細長い道になっております。縦構図で奥行感を強調したつもりです。
これも同じ日で、かなり暗くなってきた時間帯の写真です。
暗くなってきたので、割り切ってシルエット写真にしようと思い、あえてISO感度を下げて、更に暗くして撮りました。
犬が完全には真っ黒になりきらない程度に留めるよう現像しております。
このように気分や撮影状況に合わせて色々な表現が楽しめます。
ちょっとわかりづらいですが、桜と夕焼けの写真です。
道路まで強く色が反射しているくらい、日差しの強い日でした。なのでF11まで絞っても明るさに余裕がありますね。
少しでも桜のディティールを残したくてF11にしているのだと思います。犬がかなり近いので結果大分ボケてしまっていますが。
顔も少し黄色くなってしまっていますし、課題の残る写真ですが、とにかく空の日差しの強さが印象的でしたし、季節物でもあったのでチョイスしました。
※2020年4月30日 追加写真
今までの作例では無かった、夕日を直接写した写真を撮りましたので追加しました。
夕日の光を大きくボヤーっと写したかったので、F値は開放にしました。
太陽光が直接写る非常に明るい状況でしたので、シャッタースピードは本機種最速の1/8000秒、ISOも最も暗い50に設定しています。
ドラマティックに撮れたと思い気に入っております。
終わりに
いかがでしたでしょうか。
ほぼ同じ撮影範囲でも、日々空の色は微妙に違いますし、レンズや絞り値によって違った表現ができますので、一向に飽きずに撮り続けられております。
「似たようなシチュエーションで撮ったことあるし、今日は撮らなくてもいいかな」と思ったことも正直ありますが、それでも念のためにカメラを持って行ったら、結果的に持って行って良かったとなることがほとんどでした。
作例ご覧いただいて興味お持ちいただけましたら是非沢山撮ってチャレンジしてみてください。
撮り方自体は非常に簡単です。How toカテゴリのリンク貼って終わりにします。
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