【初心者向け】初めてのカメラ選びに迷っている人向けにSONYのフルサイズミラーレスカメラの機種をまとめてみた【Eマウント】

SONYのαシリーズを選ぶ際のチャート How to
How to

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自分が初めてフルサイズのミラーレス一眼カメラ(SONYのα7Ⅲ)を購入してから3年半が経ちました。

その間に色々な新機種が発売され、これから一眼カメラを買おうと考えている人にとっては機種ごとに何の違いがあって、どれを買えばいいのかわからなくて迷っているという方も多いのではないかなと思います。

自分がカメラを購入して以降、一貫して皆に良いカメラを買ってもらって、綺麗な写真を撮る楽しさに気づき、沢山の写真を残してほしいという思いを持ち続けていますので、今回自分なりの機種ごとの要点をまとめていこうと思い立ちました。

自分が実際に使っていて、かつ新機種情報も追っているSONYの、それも理由は口述しますがフルサイズセンサーのカメラ限定のまとめになってはしまいますが、ご参考になれば幸いです。

また、機種を選ぶ際の着眼点としては、ペット(特に犬)や幼い子供をメインに撮るという前提で語っていきます。

※相変わらず前段が長くなっていますので、ちゃっちゃと本題だけ見たい方は目次の大項目2.「SONYのカメラを整理してみる」へ飛んでください。

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カメラ選びの大前提

まず初めに自分が経験してきた中で感じている、細かなスペック差とかよりも大事な根幹の部分について語っていきたいと思います。

何を撮るか、どのように撮るか、何で撮るか

私は写真を撮るときの考え方の整理として、

  1. 何を(どんな被写体を)撮るか
  2. どのように撮るか
  3. 何で撮るか

この順番が大事かなと感じておりまして、これは機材選びにも通ずるかなと思います。

今回の観点で言えば、①は愛犬や子供ということになります。

そして②についてどんどんと考えを膨らませていきます。

例としては、

  • ジッとしているところを記念撮影
  • 屋外で撮ることが多い
  • 室内で撮ることが多い
  • 一緒に遊びながら撮る
  • ゆっくり散歩しながら撮る
  • 他の人と遊んでいる姿を自分は撮影に専念して撮る
  • 複数頭を同時に撮る
  • 寝ている姿を撮る
  • 走っている姿を流し撮りしたい
  • 走って宙に浮いている瞬間をバチッと止めて撮りたい
  • こちらに向かって走ってくる表情を撮りたい
  • 夕焼け空と一緒に撮りたい
  • 星空と一緒に撮りたい
  • 簡単にピントを合わせて楽に綺麗に撮りたい
  • 数少ないシャッターチャンスをできるだけ失敗せず撮りたい

このような些細なイメージで良いです。

こんな場面で良く使いそう、こういう場面を撮ってみたいとイメージが湧いてくると、その為に必要な機材選びというのが見えやすくなってくると思います。

古い機種でも撮れない写真はほぼ無い

前項で②どう撮るかをイメージしてもらいましたが、超極論すると、古いカメラを使ってもどのような場面もほぼ撮ることはできます!

オートフォーカス(カメラ任せでのピント合わせ)性能は世代毎に確実に進化していますが、オートフォーカスが上手く作動しない場面でも、最悪マニュアルでピント合わせれば撮れなくはないですからね。

ただし、工夫が必要だったり労力を費やすことになってしまいます。

新しい機種にすることで大きく変わってくるのは、操作や設定の「快適性」とピント合わせの「確実性」だと思います。

ここが大事で、例えば、毎日の犬の散歩で片手で操作しつつボタン一つでピント合わせられないなら面倒くさくて結局使わないよねとか、子供の運動会で二度と同じ場面が無いので極力シャッターチャンスを逃したくないみたいな状況で使うことを想像できるようになると、どこまでの機能が有った方が自分には良さそうかというのが明確になってくるかと思います。

なんとなくイメージが掴めたら後ほど出てくる機種選びのフローチャートを見てみてください。

画質はセンサーサイズとレンズが最重要

もう1点大事なこととして、折角カメラを買うなら綺麗な画質のものを選びたい、そして新しい機種の方が画質良いんじゃないの?と思う方も多いと思いますが、

私も最初はそう思っていましたが、画質の差は、機種の新旧よりも「センサーサイズ」「レンズ」による影響が大きい、と今は考えています。

勿論、新しい機種の方が画質が改善されている傾向ではあると思いますけどね。

ですが、ここ数年の画質の進化の差は非常に微々たるもので、何か大きな革新が無い限りは劇的な向上はないのかなと思ってます(現状の画質で十分満足していますしね)。

(具体的には画素数が増えている傾向にあったり、高感度耐性(暗い所で撮る際のノイズ量)等は多少良くなっていると謳っていると思います。)
※ただし、画素数が多い=画質が良いではありませんのでご注意を(「画素ピッチ」とかで調べてみてください)画質を維持しながら高画素にできているかどうかという視点が大事かと思います。

なので、カメラの選び方で大事なのは第一にセンサーサイズかと。

センサーサイズについて

センサーサイズについては以前にも説明しているので、その時の画像を用いて簡単に言うと、

センサーサイズ比較表
※スマホは最近は1/2.3型より大きい物が搭載されてきています。

こんな感じで規格(厳密にはメーカーによってちょっと違う)が有り、公式サイト等でカメラのスぺックを見てみると各機種のセンサーサイズが記載されていると思います。

※センサーサイズについての詳細はこちらのページをご覧ください。

要は、レンズを通した光の情報をこのイメージセンサーを通してデジタルデータ化するので、センサーサイズが大きい程光を取り込む面積が大きくなり、より高精細かつ暗い所にも強い情報量の多いデータを得やすくなります。

ただし、センサーが大きいほど、相対的にレンズも大きくなってしまう傾向にあります。

レンズ交換式カメラには、上の画像に記載のあるとおり、フルサイズよりも小さなAPS-Cやマイクロフォーサーズというセンサーサイズのカメラも多く販売されています(後述しますがフルサイズより大きい中判カメラもあります)。

SONYからもα6000番シリーズのAPS-Cカメラが販売されています。
使ったことが無いのであまり詳しくないのですが、APS-Cのメリットとしては、値段(カメラは新品でも大体10万円前後~高くても20万円以下、レンズも3万円~20万円しないような感じでしょうか)と、小型(カメラもレンズも単体でフルサイズ機より少し小さく軽い感じで、更にカメラとレンズを組み合わせて比較すると結構な差に感じます)ことが多く、値段、トータルで小型)な所ですね。
また、SONY機の場合はフルサイズ(α1桁シリーズ)とAPS-C(α6000番シリーズ)のマウント(カメラとレンズを取り付ける部分)が同じになっていますので、フルサイズ用のレンズ、APS-C用のレンズをそれぞれのセンサーサイズのカメラに付けて使用する事もできます

※ただし、フルサイズカメラにAPS-Cのレンズを付けると、APS-Cセンサー分の大きさにしか光が投影されないため、画像の周辺部が真っ暗になってしまいます。その為フルサイズ機には画像を自動でAPS-Cサイズで撮影するモードが有ったりします。

APS-Cのデメリットとしては、フルサイズ機を販売しているメーカー(SONY、CANON、NIKON等)の場合、どうしてもフルサイズ機に注力し、優先的に最新技術を開発、搭載しているので、それらがAPS-C機に反映されるのが遅かったり、そもそも機種の更新サイクルが遅かったりします。

色々な考え方があると思いますが、近年はスマホの画質もどんどん向上しています。せっかく買うならスマホとの差をより感じられるフルサイズのカメラをお勧めします。

そうするとフルサイズセンサーのカメラの時点で一定の暗い所への強さがあるので、前項の②の例で挙げた、屋内で撮ることが多い夕焼け空と撮りたいといった場面は自ずとクリアできます。

なので予算に制限がある場合も、個人的には中古でフルサイズ機を検討するのがまずはお勧めかなあと思います。

とは言っても、中古でも新品のAPS-C機より高く付くことも多いと思うので、どうしても予算が厳しい場合と、フルサイズの大きさ、重さに抵抗がある方はAPS-Cやマイクロフォーサーズを選択肢に入れた方がいいですね。

先ほど少し触れた中判(ラージフォーマット)カメラというのもFUJIFILM等から発売されています。

こちらも使ったことが無いので断言はできませんが、画質はフルサイズ機よりも良いはずです。

ですが、AF性能やレンズの選択肢、大きさや値段等を総合的に見ると現状はまだフルサイズ機から選ぶのが無難かなという気がしています。

とにかく画質重視で、被写体があまり動かないケース(本ページメインのチャートで一番最初の選択肢で下に行く場合)、大きさや重さも許容範囲であるならば一考する価値が有ると思います。

レンズについて

そしてレンズですが、APS-C機の説明でも触れましたが、レンズ交換式で色々なものと交換できるようになりますので、「マウント規格」だけ把握しておくようにしましょう。

例)最近のミラーレス機の例だけになりますが、SONYであればEマウント(厳密にはフルサイズ用はFE、APS-CはEと記載されています)、キャノンだとRFマウント、ニコンはZマウント等々。
上記のような最新のマウントでは、どれも同じメーカー同士であれば、フルサイズとAPS-C機の互換性が有ると思います(以前は違いました)。
また、異なるマウントのレンズを装着するためのマウントアダプターも存在します。

このページでは述べませんが、マウントごとに特色があります(SONYのEマウントだとサードパーティーがレンズを多く発売していて安価な物も選択肢が多い等)のでそういった観点から選んだり、もし写真の作例等を見てこのレンズの写りが好き、使ってみたいと思ったら、それを基準にメーカーを選ぶのも有りかと思います。

機能面で言えば、現在であればどのメーカーでも必要十分以上の機能を搭載した機種が揃っていると思います。

SONYのカメラを整理してみる

前段の話が長くなりましたが、ようやく本題である現状のSONYのフルサイズミラーレスカメラのラインナップを整理していきたいと思います。

SONYが動物瞳AFを実装して以降、現在であればCANON、NIKONも当然のように同じような機能を搭載していますので、SONYの各機種と似たような位置づけのものを探していけば、他メーカー希望でも参考になるかもしれません。

カメラ選びチャート(今回のメイン)

こちらが作成したチャートです。

SONYのαシリーズを選ぶ際のチャート
チャートに沿って必要な機能を持った機種を見つけてみてください。

前段のどう撮るかのイメージから当てはまりそうなものはありますでしょうか。

更に、これとは別にいつ以降に発売された機種にどのような進化があるのかも把握できた方がより判断しやすいかと思いますので、それらは年表にして時系列順にまとめていきます。

SONY公式サイトのカメラ一覧ページはこちら

年表

こちらがその年表です。

SONYのαシリーズの発売年表
SONYのαシリーズの進化の過程

これでSONYのαシリーズがどのように進化してきたかザックリと把握できたでしょうか。

赤字は特に個人的に大きな変化や羨ましいなと思う点です。

SONY公式サイトのカメラ一覧ページはこちら

※2023/09/04追記

ひとつ個人的に重要な機能について記載し忘れていましたので追記です。

α7SⅢ以降の上位機種(現状はα7SⅢ、α1、α7RⅤ)には、超音波式のアンチダスト機能(イメージセンサーに付着するゴミやほこりを除去する)が備わっています。

この機能の効果は非常に大きいと感じていて、従来のアンチダスト機能方式(イメージセンサーシフト方式?)であるα7Ⅲ使用時は、センサーのゴミが写真に写りこむ問題に度々悩まされてストレスとなっていましたが、α1を使ってからは同様の問題がほぼ起こったことが無い(レンズの後玉に付いたゴミが写りこんだことはあります)と感じています。

※α1のレビューでも同様のことを述べています。

なので、私が新機種を検討する際は、アンチダスト機能の方式も割と気にしています。

ちなみに、最近発表されたα7CⅡとα7CRは共に超音波方式ではなく、従来方式のようです。

この点はちょっとマイナスに捉えています(特に高価なα7CRに搭載されていないのは…)。

また、αではなく動画機能が主のFXシリーズやZVシリーズではどういう方式が採用されているのかまでは調べていませんのでご容赦ください。

※2023/9/9追記

そんなことを言っておきながら、α7CⅡを予約しました(笑)

各機能の補足

機能名だけ記載してもよくわからない部分も多いと思いますので、各機能について軽く所感を交えながら補足していきます。

瞳AFについて(犬の鼻)

この機能が搭載されるまで、AF(オートフォーカス)というのは基本的にカメラから見て手前にある部分にピントが合いやすくなっていました。

なので、鼻の長い犬を正面から撮ると、どうしてもピントが合うことが増えてしまいます。

犬の鼻にピントが合ってしまった例
鼻にピントが合った例 焦点距離50mmF1.8で撮影

非常にボケの量が大きくなるフルサイズのカメラでは、鼻にピントが合うと目元は大きくボケてしまい、いまいち表情がわからない写真になってしまいます(勿論ボケの量を抑える設定にして撮ることもできますがここでは説明を省きます)。

動物瞳AFで撮った写真
瞳にピントが合った例 焦点距離50mmF1.8で撮影

やっぱり瞳にピントが合っている方が表情がわかりやすいですよね。

瞳AFが無いカメラで犬の瞳にピントを合わせるには、フォーカスエリアというピントを合わせる範囲を狭く設定して、手動で犬の瞳付近にフォーカスエリアを動かしてピントを合わせる必要があります。

ただ、仮に大人しくしてくれているワンちゃんだとしても、顔の向きなんかはコロコロと変えてしまうという場面が容易に想像できるのではないでしょうか。

その度に手動でフォーカスエリアを移動させながら撮るというのは、かなりの集中力が必要で大変ですよね。

また、人間や猫など、あまり顔に奥行がない生物でも、フルサイズのボケ量だと、犬程顕著じゃないにしても、どうしても目にピントが合っていない場合は写真を見るとわかってしまうことが多いです。

これを、瞳AFが搭載された機種では、撮影対象のフォルム等から被写体が人間や動物であると認識し、瞳の位置をかなりの精度で見つけ出してそこに瞬時にピントを合わせてくれるのです。

瞳AFを優先にしていれば、前述のフォーカスエリアから多少外れていても、瞳を検出してそこに優先的にピントを合わせてくれたりもします。

動物瞳AFの例
瞳AF作動時のフォーカス枠イメージ

上の画像は、先ほどの瞳にピントが合った写真を、SONY純正のソフトでピントを合わせた枠の位置を表示させてスクショしたものです。

このように画面の中から瞳をピンポイントで検出してくれます。

この機能が有るか無いかで、撮影の楽さがかなり違ってくると思います。

実際、私もα7Ⅲに動物瞳AFが搭載されたというニュースを偶然目にし、そこから一気に一眼カメラに興味を持ち、これなら片手間でも簡単に愛犬の写真が撮れそうだなと思い購入に至ったという経緯があります。

なので、チャートの最初に瞳AFの有無というのを持ってきました。

動物瞳AF搭載機種で現状最も相場が安い機種がこちらかと思います。
相場的に中古がお勧めです。

無音撮影(サイレントモード)について

これは、チャートだけではちょっと誤解を生んでしまうかもしれませんが、無音撮影モード自体は、最近カメラであれば、ほぼ設定可能だと思います。

違うのは、サイレント撮影時の撮れる写真の質です。

サイレント撮影が得意な機種(ソニーでは「アンチディストーションシャッター」と謳っています)であれば、シャッター音有りの場合でも無音撮影の場合でも撮れる写真に大きな変化はないのですが、通常の機種で無音撮影をすると、動いている被写体が大きく歪んでしまうことがあります。

実際にα7Ⅲで撮った写真をご覧ください。

α7Ⅲのメカシャッターで撮影した通過する電車
α7Ⅲでの通常撮影(メカシャッター)
青い橋とオレンジの電車と白黒の鳥
α7Ⅲでの無音撮影(電子シャッター)

左が通常(メカシャッター)で、右が無音(電子シャッター)で撮った写真です。

どちらも通過する電車をブラして疾走感を出すことを狙って撮ったのですが、よく見ると右側の写真は手前の青い柵に対して電車の窓等が斜めに歪んで写っているのがわかるかと思います(ローリングシャッター歪みと言います)。

今回の例では、そこまで差がないように感じるかもしれませんが、例えばゴルフのスイング中のシャフトのしなり、回転している扇風機の羽等が違いのわかりやすい例としてよく紹介されています。

詳細は省きますが(気になる方は「電子シャッター 読み出し速度」、「電子シャッター 幕速」なんかで検索してみてください)、このようにアンチディストーションシャッターを謳っていないカメラで無音撮影をすると、速く動く被写体は歪んで写ってしまいます。

動物が歪んで写ってしまうと気持ち悪いですよね。

逆に言うと、無音撮影で歪まず撮れるということは、それだけ凄い機能=高級機になってしまうということです。
実際、SONYは他社よりも数年先駆けて対応機種(α9)を発売しましたが、他社ではそれぞれまだ1機種くらいしか対応できている機種を発売できていないというのが現状です。

どうしてもシャッター音が出せないけど被写体は動き回る場面(例えばシャッター音を聞くと走るのを止めてしまうワンコの場合や、子供の発表会とか)で撮りたいという場合、けれども予算が厳しいという方にはSONYのα9の中古を検討するのが一番理に適っているのではないかと思います。

リアルタイムトラッキング(RTT)について

次にリアルタイムトラッキング(RTT)という機能についてですが、この機能が有るか無いかで撮影の仕方が大きく変わってくると思っていまして、個人的にはα7Ⅲだけを所有していた頃に一番羨ましかった機能がこれでした。

一言で言うと、被写体追従機能でしょうか。

簡単に説明すると、フォーカスエリアの中に被写体を入れてAFを作動させると、AF作動中はフォーカスエリアから外れてもその被写体に追従しながらピントを合わせ続けてくれるという機能です。

AFオン前のリアルタイムトラッキングの実例
①フォーカス枠を右の子の頭部に持ってきます
AFオン後のリアルタイムトラッキングの実例
②AFオン(緑=ピント合焦中)
AFオン後にカメラを動かしたリアルタイムトラッキングの実例
③カメラを動かしてもフォーカス枠が維持されている

こんな感じで一度AFを作動させると、カメラを大きく動かしても同じ子を追従し続けていることがわかるかと思います。

またRTTは瞳AFとも併用可能で、瞳を検出できる時は瞳AFが優先されて瞳を追従し、被写体が後ろを向いてしまってカメラが瞳を見失ってしまった場合も、とりあえずその被写体の一部を追従し続けるという使い方ができます。

瞳が検出できる状態ならα7Ⅲでも瞳を追従してくれるので同じような使い方ができるのですが、RTTが無いと瞳を見失った途端にフォーカスエリア内の被写体が優先されて全然関係ないところにピントが合ってしまったりします。

その他RTTのメリットとして感じているのは、

  • とりあえず被写体を追従させて、じっくり構図の微調整ができる = 片手撮影がより楽に!
  • 多頭飼い等、被写体が複数画面内にいる時に、特定の子にピントを合わせ続けることが楽

こんな所でしょうか。

逆にデメリットとして、意図しないところに勝手にピントを合わせて追従し続けてしまうことがありますが、それは下の記事で紹介しているような設定のカスタマイズをして対処しています。

AIAFについて(α1とα7RⅤどちらが優れているかの個人的な考え)

本記事作成時点の最新機種、2022年11月に発売されたα7RⅤから搭載された専用AIチップによる、より優れた能力を持つようになったAF機能ですが、先日カメラのイベントで実機を軽く触ってきました。

結果として、AF性能は凄まじく進化していました!
完全に新世代のAF性能だなと思いました。

具体的には、被写体の識別・認識する能力が格段に向上しているように感じました。

被写体は人物だったのですが、被写体の瞳だけでなく、頭部等も認識するようになっていますので、被写体が後ろを向いた瞬間も即座に頭部を捕捉し続け、また一瞬でも顔の一部が見えると即座に瞳を検出するといった具合でした。

本当にスムーズに、全く途切れることなく被写体を追いかけ続けてくれる新しい感覚でした。

私が所有しているフラッグシップ機のα1では、処理速度が尋常じゃなく速い機種なので撮影結果にはあまり影響がありませんが、「瞳の検出が一瞬途切れてRTTに、また一瞬途切れて違う所にピントが合いかけて即座に瞳AFになって・・・」みたいな、上手く表現できませんが、非常に目まぐるしくフォーカスモードやAF対象が切り替わっている感じなんですよね。

それがα7RⅤの挙動には迷いが無い余裕みたいなものを使っていて感じました。

画面内に人が3人写っていようが、被写体の前を人が通り過ぎようが一切動じることなく同じ被写体を追従し続けてくれていました。

ただし、それじゃあα7RⅤが一番AF性能が優れた機種かと言うと、それは違うと思っています。
あくまで被写体の識別・認識能力が一番なだけで、AF追随の為の演算性能はまた別物だと思っているからです。

具体的に、SONY公式サイトのα1の特徴紹介ページでは、「最大120回/秒の演算によるAF追随」と記載されています。
これがα1以前でAF性能が最も優れていたα9、α9Ⅱでは60回/秒、α7Ⅲなんかだと30回/秒だったかと記憶しています。

これがα7RⅤのページには特に記載が無いんですよね(見落としていたらごめんなさい)。
それで、確か以前の7Rシリーズの演算回数は、α7Ⅲと変わらなかったような記憶があるんですよね(少なくともα9シリーズ以下ではあったと思います)。

なので、今回も演算回数に関してはまだα1やα9シリーズに分があるのではないかなと思っております。

具体的には、激しく動く被写体(特にこちらに向かって走ってくる)に対してのピント精度などです。

詳細は上のページで述べているのですが、こちらに向かって走ってくる愛犬を連写し続けた結果、α1はほぼ100%に近い精度で写真を撮り続けることができています。

これが経験上、α7Ⅲでは良くても6~7割の成功率だったかなという感じで、こういう場面でα7Ⅲよりは向上しているとしても、α7RVとも差がでるのかなと思っています。

自分ではそういうシチュエーションでα7RⅤを試せていませんが、色々なレビューを見ていると、飛んでいる鳥等を撮る際はやはりα1に分があるといった意見もチラホラ見かけるようになり、やっぱりそうなんだなと納得しています。

まとめると、

  • どちらも被写体を認識できる場面 = α1優勢
  • 被写体を認識しづらい場面 = α7RⅤ優勢

ということだと思っています。

要は「"α1Ⅱ"はよ」ってことです(笑)

まあ、出るのは早くても来年以降でしょう。

筐体変更(グリップの大型化)について

続いて、筐体の変更箇所について説明します。

α7RⅣ発売時に変更された箇所として、

  • グリップがより深く
  • シャッターボタンがより指に沿う様に若干斜めに
  • 各ダイヤルやスティックの操作感の改善
  • AF-ONボタンや録画ボタン(機種によってはC1ボタン)が大型化して押しやすく

このあたりが改良されています。その結果ボディが若干分厚く重量も増えた印象です。

α1とα7Ⅲのグリップ上部
左がα1で右がα7Ⅲ 

左がα1で右がα7Ⅲですが、α1の方がグリップが僅かに大きくなっているのが伝わりますでしょうか。

見た目では僅かな違いに見えるかもしれませんが、持った感じは結構変わっていて、私の手だとα1ではグリップの深さが十分あって、指の先端がボディにほとんど届かない感じなのに対し、α7Ⅲでは容易にボディに指の先端が付いて、若干グリップから指が浮くような感覚があります。

これは結構好みの差がでると思っていて、α1の方がしっかりと握れて安定性はあるのですが、α7Ⅲの方が力を抜いて握ることができて、片手で撮影する場合には意外とボディを支えながら背面ボタンを弄りやすくて撮りやすかったかもなと思ったりしています。

手が小さい方にはα7Ⅲ世代の形の方が合うかもしれませんね。

ただし、その他のボタンやダイヤルの操作感は圧倒的にα7RⅣ以降の形の方が良好ですので、トータルで見れば現行の筐体の圧勝だと思っています。

α1とα7Ⅲの裏面
左がα1で右がα7Ⅲ

ボタンやジョイスティックの大きさ、形が全然違うのがわかるかと思います。

上部のダイヤルも分厚くなって回しやすくなっていて、全体的に手袋を付けていても操作がしやすいという観点でも改良されているのかなと感じます。

α7RⅣも現在中古ではかなり買いやすくなってきていると思うので、十分お勧めできる機種だと思います。

現行新品で販売されているものは"α7RⅣ A"というもので、恐らく昨今の部材供給不足から液晶モニターだけを変更したマイナーアップデート品となっています。

液晶以外は特に変更が無いはずなので、"A"が付いていない"α7RⅣ"でも全く使用感に違いは無いと思います。

ただマイナーアップデートのせいで、無印の方は中古買取価格が低くなってしまう可能性もある気がしますので、その点を念頭に置いてご検討されるのが良いかと思います。

小型機種(α7C)について

お次は小型機種(α7C)についての個人的な所見です。

私自身、初めて一眼カメラを購入するにあたって、一番気にしていた点がカメラの大きさと持ち運びのしやすさについてでした。

下記ページで語っているように、α7Ⅲの大きさと持ち運び方法について購入前から物凄く検討していました。

そんなカメラ購入前時点の自分にとっては、カメラ本体が小型であることがかなり重要な点であったので、その時にα7Cが販売されていたら、恐らくそっちを買っていたんじゃないかなと思います。

ですが、α7Ⅲを購入した後の自分の視点で見ると、α7Cが存在する前に一眼カメラデビューすることになって良かったなという気持ちでいます。

やはり小型化には若干弊害があって、ダイヤルの数が少なかったり、グリップが小さかったりするっていうのは、実際にカメラを使うようになってからわかる不便さなんですよね。

また、フルサイズ機で画質重視の高級レンズになると、どうしてもそれなりの大きさ・重さになりがちなのですが、そういったレンズを付けると、レンズ側ばかりが重くてバランスが悪くなっちゃうんですよね。

これも実際に重いレンズを付けて持ってみるまでは意外と想像つかないことな気がします。

まあ、そうは言いましたが、一応擁護しておくと実際にソニーストアでα7Cに"SEL135F18GM"というかなり大き目な1kg弱あるレンズを装着させてもらったことがあるのですが、想像よりは全然普通に持つことができて、片手で構えることも意外とできました。

あくまで普通サイズのカメラと比べたら若干持ちづらいという感じですかね。

なので、ダイヤル等が少なくて操作性が普通の機種より悪くなるってことを分かったうえで買う分には全然OKだと思っています。

この小型さは唯一無二ですからね。ただ思ったよりは軽く感じないんですよねえ(α7Ⅲと150g差)。

実際、私もα7CⅡが出たら、サブ機として真剣に購入を考えると思います。

モード変更ダイヤルについて

α7Ⅳ以降、モード変更ダイヤルが変化し、「写真・動画・スロー」の切り替えが従前のモードダイヤルとは別階層で切り替えられるようになりました。

α1とα7Ⅲのグリップ上部
先ほども貼った写真。MとかSとか記載があるのがモード変更ダイヤル

先ほども貼った写真ですが、M・S・A 等の表記が有る部分がモード変更ダイヤルです。

※ちなみに、α1等の上位機では誤作動防止用に中心にロック解除ボタンがあります。
ぶっちゃけ使いづらくて嫌いです(笑)

α7Ⅳの写真は持っていないので、SONYのサイトから引用させていただきます。

このようにモード変更ダイヤルの底部に新たな切替スイッチがあるので、従来のダイヤル部分はモード変更の種類が減って非常にスッキリとしているんですよね。

α1に無い機能で、特にアップデートではどうにもならない部分なので個人的には一番羨ましい部分です。

私の場合はモードをちょくちょく切り替えるので、余分な選択肢が減って回す回数が減ることがとても羨ましいです。瞬時に動画モードに切り替えられるっていうのも良いですよね。

アップデートでα1にダイヤル生えてこないかな(笑)

画像処理エンジン「BIONZ XR」と「BIONZ X」の違いについて

α7SⅢ以降、画像処理エンジンが「BIONZ X(ビオンズ エックス)」から「BIONZ XR(ビオンズ エックスアール)」に更新されました。

これに伴って、新メニュー画面の実装と操作のレスポンスが大幅に向上しています。

とにかく各操作に対してキビキビと動くので、一度BIONZ XR搭載の機種を使ってしまうと、それ以前の機種を快適に使うのは無理かなと感じるくらいです。

とはいえ、触ったことが無い方からすれば、旧機種でもまあこんなものかなと感じると思うので、あまり重要視しなくても良いかもしれませんね。

もう一点、α7SⅢ以降に搭載された機能として、カメラ前面に「可視光+IRセンサー」という物が搭載されています。

α1の前面
マウント左上の白い丸い物が「可視光+IRセンサー」

これにより、より正確にホワイトバランスが得られるようになっており、写真の色味がかなり良くなったと評判になっています。

非常に重宝する機能ではあるのですが、RAWで記録して後から自分で現像する場合には、手間はかかっても何とかなる部分ではあるので、今回の紹介では重要機能からは外れるかなと思っています。

※RAWって何ぞやという方はこちらをどうぞ。

液晶の形式について(バリアングルとチルト)

最後は液晶モニターの可動形式についてです。

これは非常に好みが分かれるところで、以前からチルト液晶派バリアングル液晶派で真っ二つに分かれていたかと思います。

私はチルト液晶の機種しか持っていないこともあり、断然チルト派です。

SONYのラインナップとしては、動画撮影機能も重視している機種(α7SⅢやα7Ⅳ)はバリアングル、静止画撮影機能を重視している機種(α1)はチルトを採用している印象です。

※α7SⅢより前の機種はそもそもチルトしかありません。

それがα7RⅤからは、チルトとバリアングルが合体した「4軸マルチアングル液晶モニター」というものが搭載されました。

これが液晶可動方式の一つの答えのような気がしますので、今後発売される機種は全てこれになるのかなという気がしています。

ただ、α7RⅤを触った個人的な感想としては、

  • 機構のせいで液晶収納時にカメラから出っ張っており、収まりが悪い
  • チルト使いしようとすると、素早く出しづらく感じる

こんな印象を持っていて、あまり気に入っていないんですよね。

もう少しだけブラッシュアップされると良いなと思っています。

ちなみに、犬や子供を撮影する視点で考えると、私の場合は被写体の目線と同じ高さで撮影することが基本なので、どちらの形式にせよ、カメラを低く構えてローポジション言います液晶を可動させる機会が非常に多いです。

その観点でチルトとバリアングルそれぞれのメリットを考えると、

  • チルト:レンズと液晶の中心軸がズレない、液晶を引き出すだけなのでローポジションへの移行が楽かつ早い
  • バリアングル:縦位置撮影でも液晶を見ながらローポジション撮影が容易、縦位置撮影なら中心軸もズレない

こんな感じですかね。

縦位置撮影が中心という方はバリアングルの方が良いかもしれません。

また、慣れちゃえばバリアングルの方が可動範囲が広くてできることは増えると思います。

終わりに

一通りの紹介、解説は以上となります。

一応、もし知り合いに「カメラ始めようと思うけど何買えば良いの?」って聞かれた場合に、とりあえずこのページを見てもらえば、何となく全体像や必要な機能が把握できるっていうことを想定して作成してみましたが、いかがでしたでしょうか?

少しでもカメラ選びの参考になり、また実際にカメラデビューして貰えたら幸いです。

不明な点や気になる点等がありましたら、私がわかる範囲であればお答えしますので、お気軽にコメントいただければと思います。

ちなみに、発売してまだ日が経っていない(値下がりしていない)製品の新品を買う場合は、意外かもしれませんがSONY公式ストアで買うのが断然お勧めです。

理由については下記ページをご覧ください。

発売直後であれば、クーポンなどを利用すると最安値で買えることが多いです。

SONY公式サイトのカメラ一覧ページはこちら

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