【SEL50F14GM(FE 50mm F1.4 GM)】購入した理由と初使用後の感想&レビュー【作例有り】

派手な服を着て背中合わせに座る子犬達作例
作例

◆当サイトはアフィリエイト広告を利用しています。

久しぶりにレンズを購入しました!

SONYから新しく発売されたばかりのG Masterレンズ"SEL50F14GM(FE 50mm F1.4 GM)"を予約していまして、無事発売日に入手することができましたので、週末に使用してみたファーストインプレッションを述べていきたいと思います。

なお、自分は似た焦点距離のレンズとして、既に"SEL50F14Z(Planar T* FE 50mm F1.4 ZA)""SEL55F18Z(Sonnar T* FE 55mm F1.8 ZA)"という大変気に入っているレンズを所有していました(55Zは今回の購入にあたり既に手放しました)。

それなのに、何故今回このレンズを予約購入したのかという点について述べてから、作例や使用感を述べていこうと思います。

スポンサーリンク

SEL50F14GM(FE 50mm F1.4 GM)を予約購入した理由

今までレンズを購入する際は、新発売されてからある程度時間が経って、作例等が出揃ってから慎重に検討を重ねてようやく購入、という流れを繰り返してきていたのですが、今回は初めて予約購入をしました。

それも、似たスペックであり、大変気に入っているレンズ(50F14Z)を所有しているのにです。

※何故Zeissのレンズが好きなのかはこちらで語っています。

予約購入に至った理由としては、

  • CP+で事前に試写した感触が非常に良かった(SEL50F12GMより明らかに好きな写りだった)
  • この大きさと性能なら、従来のようにSEL50F14ZとSEL55F18Zを使い分ける必要が無くなり、SEL50F14GM1本にまとめられそう(24GMと近いサイズ感なのでSeafrogsの水中ハウジングにも入れられそう)
  • 上記2本のレンズを売却すると、ほぼほぼSEL50F14GMのレンズ代を賄えそう
  • ちょうどSEL50F14Zのワイド保証3年が期限を迎えそう
  • 子犬を飼い、AF性能と連射速度を求める場面が増えた(SEL50F14Zは秒20連射までのみ)
  • ストロボ撮影をするようになり、ツァイスレンズの暗部の濃さが気になる場面が出てきた

ざっとこんな感じですかね。
購入する理由としては十分でしょう(笑)

この中で写りについて補足したいと思います。

写りについて① 好み

私が所有しているレンズの中で、写りが好きなレンズのツートップが"SEL135F18GM(FE 135mm F1.8 GM)""SEL50F14Z"なんですよね。

※各レンズの作例はこちら。

この2本のレンズにはそれぞれ違う特性を感じていて、

135GMは、とにかく高解像高精細で明暗の階調も非常に豊か。全体の雰囲気としてはあっさりめ。

50F14Zは、非常に濃厚な描写(高コントラスト、暗部が深く重厚感を感じる、色乗りが良く、くっきりはっきり)で、ふと目に留まった物等を撮るだけで非常に雰囲気の良い写真になりやすい。

こんな印象を持っています。

また、レンズのシリーズ通して大まかな印象は同じで、GMレンズは全体的にあっさりめ、Zeissレンズはこってりめだと思っています。

それで、私の基本的な好みとしては、こってりめなZeissのレンズなのですが、135GMはあっさりめながらもそれを凌駕する高精細さと階調の豊かさがあり、50F14Zと同レベルに好きなレンズとなっています。

なので、そこまでの凄さを他のGM単焦点レンズ、私が持っているもので言うと"SEL24F14GM"では感じることができず、非常に利便性が高くて愛用はしていますが、写りの気に入り度合いで言うとこのツートップからは大きく離れている印象です。

あくまで個人の感想ですし、レンズには結構個体差があるようなので、あまり鵜呑みにはしないでくださいね。

私の友人では、SEL24F14GMの写りが凄いと言っている者もいます。

このような感覚から、GM単焦点レンズを買うことには結構慎重になっていて、実際にSEL50F12GMというフラッグシップと言っても過言じゃないレンズが発売した頃も、何回か店頭で試しただけですが50F14Zの写りの方が好きだなと思い、全く食指が動きませんでした。

そんなGMレンズですが、唯一"SEL35F14GM(FE 35mm F1.4 GM)"については、数日レンタルをして使った際に、高解像、高コントラストで発色も良かったので非常に好印象を持っています。(後600F4GMの写りも凄いと思っています(笑))

どうしても自分には35mmの焦点距離のレンズの必要性が低く、余裕があれば購入したいと常に思っているものの、なかなか購入に至っていないという状態です。

前段が長くなりましたが、要はCP+という大きなカメラのイベントで発表されたばかりのSEL50F14GMを触った際に、SEL35F14GMと同じような写りの印象を受けたんですよね。

正直、新製品として発表された時点では全く興味が無かったのですが、試写をしてみて一気に気になる存在になりました。
SDカードを持参しなかったので、撮影データも持ち帰れず結構後悔しましたね。

それからはあれこれ買う理由等を考え始めちゃいまして、結果あれだけの理由がでてきたと(笑)

写りについて② ストロボ撮影

それと写りの観点でもう1点、最近愛犬をストロボを使って撮影するようになったのですが、その際に50F14Zの暗部の沈み込み方が気になるようになってきていたんですよね。

前述のとおり、ツァイスのレンズは暗部が深く重厚な感じに写ってくれるのが良い所だったのですが、光の当たる量や範囲が制限されるストロボ撮影では、思った以上に被写体が暗くなってしまうなと感じるようになってしまいました。

ちなみに被写体は真っ黒な子犬です(笑)

実際に135GMと50F14Zで撮影した例を見せたいと思います。

まずは135GMで撮った写真です。

SEL135F18GMで撮影した子犬
SEL135F18GMで撮影 モデル:すみれ

RAWで撮影し、現像はパラメーターを弄らずにそのままJpegに書き出しています。

色々な明るさの黒が混在しているなと感じられますでしょうか。

続いて50F14Zで撮った写真です。

SEL50F14Zで撮影した子犬
SEL50F14Zで撮影

どうでしょう。なんか濃いなって感じしませんか?

2枚並べてみます。

SEL135F18GMで撮影した子犬
SEL135F18GM
SEL50F14Zで撮影した子犬
SEL50F14Z

こうして並べてみると全体的な明るさが違うっていうのもありますね。

それでも135GMがいかに丁寧な階調かっていうのが伝わると嬉しいです。

次にもう少し寄って撮ったパターンも貼っておきます。

SEL135F18GMで撮影した子犬
SEL135F18GM
SEL50F14Zで撮影した子犬
SEL50F14Z

並べてみます。

SEL135F18GMで撮影した子犬
SEL135F18GM
SEL50F14Zで撮影した子犬
SEL50F14Z

どうだろう、伝わるかな…(笑)

まあ、私には結構大きな違いに感じまして、ストロボ撮影では今回発売されるSEL50F14GMの方が50F14Zより階調豊かに撮れる可能性があるのではないかなと思ったことも購入の大きな要因となりました。

ということで、メインの焦点距離ですし、長く使うことを考えて、SONYストアで5年ワイド保証を付けて予約しました!

※新製品を購入する際は、最安値かつワイド保証が付くソニーストアでの購入が断然お得です。

開封と外観比較

予約してから一か月以上経過。待ちに待った発売日が来ました!

発売日入手なので普段は撮らない開封時の写真も載せておこうと思います。

開封

SEL50F14GMの外箱
SEL50F14GMの外箱
SEL50F14GMの外箱を斜め上から
斜め上から

外箱はこんな感じです。特に今までと違う点等は無いかと思います(正直覚えてない)。

箱を開けると、

SEL50F14GMの外箱を開けたところ
箱を開けた様子

GMレンズには必ず?付属するポーチの中にレンズが収められています。

滅多に使わないけど、どうしても鞄等を使わずにレンズを1本持ち歩きたいという時にジャストサイズで収納して持ち運べるので、無いよりは有った方が嬉しいです。

ポーチを取り出してレンズを出します。

SEL50F14GMの付属ポーチと包装されたレンズ
レンズ収納の様子

このようにフードの中に入った状態でレンズが出てきました。

今まではこんな白い布に包まれていたかどうかちょっと覚えていませんね。
最近のSDGs包装の時流で変わった気もします。

SEL50F14GMの付属ポーチとレンズ
ようやくご対面

やっとレンズ本体が出てきました。

外観で個人的に一番嬉しいのはフードの形です。

SEL50F14GMにレンズフードを付けた状態
円形フード最高!

円形(丸形)フードはこのようにフードを下向きにして地面に置けるのでレンズ交換等がしやすくて助かります。
ちゃんとフードの先端部分はゴムが巻き付いていて、滑りづらかったり、傷が付きづらくなっています。

見た目もまとまりがあって円形が一番好きなんですよね。

なお、GMレンズは何本か所有していますので、レンズ本体の外観で目新しい所はほとんどありません。

SEL50F14GMのIRIS LOCKボタン
IRIS LOCK(絞りロック)ボタン

唯一、自分が所有しているレンズには無かった機構として、"IRIS LOCK"ボタンが搭載されています。

ロックしても絞りリングを完全に固定するわけではなく、絞りAとそれ以外を行き来できなくするというだけみたいですね。

他のレンズと大きさ比較(SEL24F14GM、SEL50F14Z、SEL135F18GM)

次に手持ちの他のレンズと並べて比較したいと思います。

まずは、フィルター径やサイズ感が似通った、同じGMレンズである"SEL24F14GM(FE 24mm F1.4 GM)"との比較です。

SEL50F14GMとSEL24F14GMの大きさ比較
左:SEL24F14GM 右:SEL50F14GM

ほんの僅かにSEL50F14GMの方が大きい感じです。

公称の重さも、24F14GMが約445g、50F14GMが約516gと若干50F14GMの方が重くなっています。

実際にレンズだけを手に取ってみると、重さの違いよりは太さの違いの方が感じやすいなと思いました。

フィルター径は67mmで一緒なんですけどね。
気になったので俯瞰して撮ってみました。

SEL50F14GMとSEL24F14GMの鏡筒の大きさ比較
左:SEL24F14GM 右:SEL50F14GM

雑な俯瞰で恐縮ですが、右の50F14GMの方が明らかに太いことがわかるかと思います。
レンズキャップを基準に見るとわかりやすいですね。

なので、まだ試していないのですが、購入理由の一つであったSeafrogsの水中ハウジングに入るのか若干不安になってきました(笑)
検証次第追記します。

2023/8/21追記

先日試してみたところ、自分のSeafrogsの水中ハウジング(α1用ハウジングとスタンダードポートの組み合わせ)に問題なく取付けでき、室内かつ地上で試しただけですが、AFも動作することを確認できました。

ただし、当ブログの読者様からご提供いただいた情報では、ドームポート(主に広角レンズ用で球面型のポート)に取付けはできたものの、AFが全く定まらず使えなかったとのことでした。
Seafrogsにもお問い合わせされたところ、ドームポートは光の屈折の問題で、最短撮影距離が短いレンズである必要があり、SEL50F14GMは最短撮影距離が超えてしまっているためドームポートでは機能しない、といった旨の回答だったようです。

※また、試していないけれど"Optical Glass Flat Short Port for Sony FE50 f/1.2 GM"ならおそらく使えるとの回答もあったようです。

貴重な情報のおかげで、物理的にポートにレンズが入ればいいというものではないということを知ることができました。(情報のご提供誠にありがとうございます!)

皆様も対応ポートにはご注意ください。

なお、持った感じは、SEL50F14GMの太さが個人的には一番しっくりきています。
ちょうど手の大きさとピッタリ合って凄く手に馴染む感じがあってホールドしやすいんですよね。

新品だからなのか、なんとなく滑りづらい感覚もあったり、絞りリングも固めに感じて操作しているなって感覚を凄く受けることができます(他のレンズも新品の頃はそうだったかも)。

カメラに装着した状態での重さのバランスも非常に良くて、片手で撮影するの際も、SEL50F14Zではあった若干気合い入れないと構えられないような感覚みたいなのはありません。

SEL24F14GMと近い感覚で扱うことができると思います。

SEL50F14GMとSEL24F14GMのレンズフード装着 状態での大きさ比較
レンズフード装着時の比較 左:SEL24F14GM 右:SEL50F14GM

ただし、レンズフードを装着すると、長さの差がもう少し出てきますね。

余談ですが、自分は撮影時にほぼ必ずレンズフードを付ける派なので、公式サイトや動画等では大体フード外した状態でしか写っていないのが、全然参考にならなくて不可解に思っています。

まあそれでも、この後のSEL50F14Zとの比較ではもっと差がある感じなので、これくらいのサイズ感の差は全然大したことないと思っています。

ということで、次は焦点距離や最小F値等のスペックがもろに競合する"SEL50F14Z"との比較です。

SEL50F14GMとSEL50F14Zの大きさ比較
左:SEL50F14Z 右:SEL50F14GM

50F14Zの方が一回り以上大きい印象ですかね。

重さも50F14Zが約778g、50F14GMが約516gと250g以上の差があります。

フードを付けて比べてみます。

SEL50F14GMとSEL50F14Zのレンズフードを付けた状態での大きさ比較
左:SEL50F14Z 右:SEL50F14GM

結構な大きさの違いになりますね。

自分はPeak Designのキャプチャーを使ってカメラを腰からぶら下げて歩くスタイルがほとんどなので、レンズの長さは歩く際の足への干渉度合いに影響します。

まあ、SEL100400GMなんかも腰からぶら下げてるので、このレベルでは全然自分には関係無いですけどね(笑)

せっかくなので、こちらも俯瞰して撮ってみました。

SEL50F14GMとSEL50F14ZとSEL24F14GMの鏡筒の大きさ比較
左:SEL50F14Z 中:SEL50F14GM 右:SEL24F14GM

50F14Zのフィルター径は72mmなので、レンズキャップの大きさも違います。

50F14Zは太さもありますし、鏡筒が金属製で冷たく、持つとズッシリ感があります。
個人的には高級感も感じられて嫌いじゃないですけどね。

見た目もGMレンズは統一感が有りすぎて正直面白味に欠けると自分は思っています。
1本目は嬉しいんですけどね。その後はあまり新鮮さを感じません。

最後に同じ円形フードのSEL135F18GMとも並べてみたいと思います。

SEL50F14GMとSEL135F18GMの大きさ比較
左:SEL135F18GM 右:SEL50F14GM

全く大きさが違いますね(笑)
フードの長さも全然違います。

重さも135GMは約950gと、倍まではいかないですがかなりの差があります。

外観は以上です。

ようやくSEL50F14GMで撮った写真を披露する番になりました。

作例

使用カメラはα1、RAWで撮影してLightroomに取り込んでいます(取り込み時のプリセットは「カメラ標準(ST)」)、Lightroom側でのレンズ補正はまだ未対応の状態ですのでオフにしています。

※いつの間にか既に対応しているみたいですね。ですが本ページの作例は全てオフにしています。

記念すべきSEL50F14GMでの最初の被写体は…

DJI OSMO ACTION3の外箱
レンズと同じ日に届いた物

レンズと同じ日に届いたアクションカム(OSMO ACTION3)の外箱です(笑)
主にわんこの散歩動画撮影用に買いました。

OSMOの紹介は後日にするとして、もう少し寄って撮った写真をトリミングしたら「おおっ!」ってなったので紹介しときます。

DJI OSMO ACTION3の外箱
寄って撮った写真(トリミング前)

これを長辺約2600pxくらいまでトリミングしたのがこちら。

SEL50F14GMで撮影したOSMO ACTION3の外箱の切り出し
長辺約2600pxまでトリミング

……Web用に圧縮した画像を貼ってみたらノイズの様に見えちゃってあまりわからない気がします(笑)

元のデータでは箱のプリントの細かなドットが鮮明に写っていて解像感凄いなと思ったんですけどね。

ただこの話には続きがありまして、凄いと思ったものの、一旦冷静になって50F14Zでも同じものを撮ってみたんですね。

それがこちら。

DJI OSMO ACTION3の外箱
SEL50F14Zで撮影(トリミング前)

同じような大きさにトリミングしてみます。

SEL50F14Zで撮影したOSMO ACTION3の外箱の切り出し
SEL50F14Zで撮影(長辺約2600pxまでトリミング)

どうですか?全然変わらないでしょ(笑)

並べてみます。

SEL50F14GMで撮影したOSMO ACTION3の外箱の切り出し
SEL50F14GMで撮影
SEL50F14Zで撮影したOSMO ACTION3の外箱の切り出し
SEL50F14Zで撮影

こんな感じで一瞬テンション上がったものの、50F14Zでも同じじゃんとすぐに我に返りました(笑)

50F14Zは2016年7月発売なので、もう7年近く前のレンズですが、その頃からレンズの解像性能はこれくらい高レベルになっているんですよね。

ということで、気を取り直していつも通り自分が撮りたいものを撮って、その際に感じたことを述べていきたいと思います(ここからが本当の作例です笑)。

初日

まずは室内で撮りました。

首をかしげる子犬
F1.4 1/80秒 ISO250

室内でもAFは迷うことなく、スッとすみれの瞳に合わせてくれました。

50F14Zだと、室内ではピント位置が前後して迷うことが時々あります(その際レンズの駆動音も結構します)。

ピント合焦部をトリミングしてみます。

首をかしげる子犬のアップ
長辺約2600pxまでトリミング

ちなみに現像パラメーターは一切いじっていない撮って出しの状態です。

シャドウを持ち上げなくても良い感じ。

お座りしてこちらを見上げる子犬
F1.8 1/400秒 ISO500

こちらは右からの自然光で左右の顔に明暗差が出た写真。

これもパラメーターはいじっていません(普段だったら少しシャドウを上げるかな)。

お座りしてこちらを見上げる子犬のアップ
長辺約2600pxまでトリミング

この時点でSEL135F18GMの様な黒の階調の豊かさがあるなと思いました。

50F14Zだともう少し黒が沈んで、暗い所はより真っ黒になっている印象です。

階調が豊かなので、現像でシャドウを持ち上げた時も変な感じになりづらいように感じました。

また、左目周囲の解像感も半端ないですね。

こちらを見上げる子犬
F1.8 1/800秒 ISO250
こちらを見上げる子犬の暗さ調整後
シャドウ+42にした場合

こちらは明暗差強めの所で撮り、顔がかなり暗くなりましたので、Lightroomでシャドウだけ持ち上げました。

何と言うか、全体がぶわっと持ち上がらず、必要な所だけが明るくなってくれている感じがして好印象です。

そして個人的に凄いなと思ったのがこの写真を拡大して見た時でした。

なのでこれもトリミングしたものを貼ります。

こちらを見上げる子犬のアップ
長辺約2600pxにトリミング
こちらを見上げる子犬のアップの暗さを調整
シャドウ+42にした場合

シャドウを持ち上げた時も勿論綺麗なのですが、自分が驚いたのは左の現像前の暗さでも、黒の中に複雑な明暗差を感じることができた点です。

丁寧に光の情報を拾っているんだろうなと感じました。

次は似たパターンで外の写真です。

散歩中の子犬
F4 1/160秒 ISO125

なかなかの漆黒っぷりです。

こちらもシャドウを+42にしました。

散歩中の子犬の暗さ調整後
シャドウ+42

階調豊かなまま表情が見えるようになったのではないでしょうか。

ということで、階調の豊かさ、解像感については文句無しに素晴らしいと第一印象では感じました。

続いて微妙だなと感じた点を挙げていきます。

まず、予想はしていましたが、Zeissほどの色乗りの良さは感じられないなという点ですね。

バスのおもちゃに乗る子犬
SEL50F1.4GM F1.8 1/160秒 ISO200

上が50F14GMで撮った写真で、すぐにレンズを50F14Zに変えて同じ設定で撮ってみました。

バスのおもちゃに乗る子犬
SEL50F14Z F1.8 1/160秒 ISO200(Lightroomのレンズ補正オフ)

どちらも現像パラメーターは弄っていません。

光の当たり方も違いますし、ほんの僅かな差かもしれませんが、50F14Zの方がバスの色合いが綺麗に感じるんですよね。

特に撮影中やカメラ内で再生した時はより差を顕著に感じたんですけどねえ。
ぶっちゃけ今こうして見返すとあまり差がわからないです(笑)

並べてみます。

バスのおもちゃに乗る子犬
SEL50F14GM
バスのおもちゃに乗る子犬
SEL50F14Z

もう1パターン貼っておきます。

次のは撮影設定は異なっているのでご注意を。

バスのおもちゃに乗る子犬
SEL50F1.4GM F1.8 1/400秒 ISO500
バスのおもちゃに乗る子犬
SEL50F14Z F1.8 1/160秒 ISO250(Lightroomのレンズ補正オフ)
バスのおもちゃに乗る子犬
SEL50F14GM
バスのおもちゃに乗る子犬
SEL50F14Z

うん、やっぱり少し違う気がします。

まあ彩度関連のパラメータを1桁弄るだけでほぼ似たような感じになる気はしますけどね。

続いては、ツァイスレンズが得意な印象を持っている、暗めで明暗差のある環境で50F14GMを使ったらどんな感じかという例です。光の状況の変化が激しくレンズを変えるタイミングが無かったので、これは50F14Zでは撮っていません。

かなり露出アンダーで撮ってみました。

陰影の強い状況でじゃれ合う子犬
F2.5 1/1600秒 ISO250 露光量+25

正直に言うと、可もなく不可もなくという感じで、特に心にグッとくるものがありません。
周辺光量を足したら少しは良い雰囲気になりそうかなって感じですかね。

ツァイスレンズだと何とも言えない良い雰囲気の写真になってくれることが多いんですけどね。

シャドウの沈み方とかが影響しているのかなと個人的には思っているんですが、そうだとするとやっぱりすみれちゃんは黒く潰れちゃうし…難しいですね(笑)

ちなみに最近50F14Zで撮ってやっぱ良いレンズだなと思った例がこちらです。

一面に生える草
SEL50F14Z F4 1/1000秒 ISO100

犬の散歩中に、道の脇の斜面に生えている草を撮っただけですが、影の深みとか、緑の色合いとかが何か好きなんですよねー。

こんな感じのふと目に留まったものを撮った時に50F14GMではどう写してくれるかは、しばらく使い続けて体感していくしかないですね。

それで納得いくものが撮れることが少ないなと感じたら、50F14Zをまた使うことになってしまうかもしれません。

次が初日に取った最後の写真です。

こちらを見上げる2匹の子犬
F4 1/160秒 ISO800

はい可愛い(笑)

当初は発売日にこのページを完成させようと思って、ここまでの作例を以って感想を述べようと思っていました。

初日だけの印象で言えば、AF性能や解像感、階調の豊かさは素晴らしいけど、雰囲気重視の写真としては圧倒的に50F14Zの方が好みで、50F14Zを手放すのを躊躇ってしまうなという感じでした。

しかし結局ページを作り上げる時間が無く、そして2日、3日と50F14GMを使ううちに良い印象を持つ場面も増えてきたため、それらの作例も紹介していきたいと思います。

まあ今思い返すと、50F14Zが好きすぎる為に、初日はかなりバイアスかかった状態で見ていたなという気がします(笑)

2日目、3日目

わんこのイベントがあったのでカメラを持っておでかけしました!

人も多く、ごちゃごちゃとした状況での絞り開放撮影の例です。

SEL50F14GMの絞り開放で撮影した子犬の横顔
F1.4 1/2500秒 ISO400

このテーブルの様に、屋外での艶がある物の質感は良いなと思うことが多かったです。

SEL50F14GMの絞り開放で撮影した子犬の横顔
F1.4 1/2500秒 ISO400

前後のボケはこんな感じ。

ボケは50F14Zの方が綺麗ですかね。50F14Zではあまりボケが気になる(目に付く)ってことが無かったのですが、上の写真は左隅が歪んでいるような感じでちょっと気になりますね。

SEL50F14GMの絞り開放で撮影した子犬の顔
F1.4 1/2500秒 ISO400

これも左側のボケがちょっと気になりますね。
レンズの個体差でしょうか。

SEL50F14GMの絞り開放で最短撮影距離付近で撮影した子犬の顔
F1.4 1/2500秒 ISO320 最短撮影距離付近

前の写真からそのままAFでの最短撮影距離(41cm)付近まで近寄って撮った写真です。

ボッケボケですね。MFだと更に寄れる(38cm)ようですが試せていません。

SEL50F14GMの絞り開放、最短撮影距離付近で撮影した子犬の横顔
F1.4 1/2500秒 ISO320

最短撮影距離付近の横顔版です。

背景整理して撮ればまあいつも通りかなと。

自然光の照らされる犬用のおやつ
F3.2 1/1600秒 ISO100

自然光下で犬用の点心セットを撮りました。
露光量だけマイナスに振っています。他は弄っていません。

この写真は艶感とかの雰囲気に関して、撮った直後から非常に好印象を抱いています。
特に手前の骨は細かく穴が開いているのも見えて、もちっと柔らかそうな質感も出ているような気がします。

影だけでなく、光の階調も豊かな気がしてきました。

ちなみに、蓋が半開きで影が落ちているバージョンがこちら。

自然光の照らされる犬用のおやつ
F3.2 1/1600秒 ISO100

こちらは撮って出しのままです。

影が落ちているのも良いですね。

派手な服を着た子犬の背中
F2.8 1/640秒 ISO125

洋服の艶感も良いですね。

これも現像パラメーターは弄っていませんが、服の反射している部分まで綺麗に柄が残りつつ、眩しさも上手く写してくれているように感じます。

派手な服を着て背中合わせに座る子犬達
F5.6 1/160秒 ISO100

冒頭の写真です。非常に気に入っています。

この写真は背景と明暗差がかなりあったのでガッツリ現像しています(と言っても基本のパラメーターだけでマスク等の部分補正はしていません)。

彩度関連は、自然な彩度+4、彩度+1とほんの僅かに足していますが、足さなくても服の柄は十分色鮮やかに写っていると思います。

ツァイスレンズだと、もう少し深く濃い感じになりそうかなって気もしますが、これだけ鮮やかに写るなら個人的にはこのレンズで全然良さそうという気持ちになってきています。

次が最後の作例です。

夕焼け空の下でツツジを眺める子犬たち
F2 1/800秒 ISO100

夕焼けとツツジ。空が白飛びしないよう、かなり暗めに撮っておいて、現像で明るさを上げています。

今までも何度か撮ってきたシチュエーションですが、特に違和感無く、ツツジの色合いも綺麗に撮れていると思います。

2日目、3日目を経た感想としては、50F14Zからあまり違和感を感じることがなく乗り換えることができそうだなと思えるようになりました!

AF性能について

最後にAF性能について軽く触れておきたいと思います。

基本めっちゃ速くて正確です!!

まだ激しい動きの被写体をあまり撮っていませんが、今の所135F18GM並みのAF性能がありそうだなという印象です。

ただ、一点だけ気になる点があり、若干奥ピン気味になりやすい気がしています。

SEL50F14GMの奥ピンの例

こんな感じで、目の内側じゃなくて外側、瞳の奥側にピントが合っていることが何度かありました。
不思議なのは、すみれではこのようになったことが無くて、全てみぞれを撮った時に起こっているんですよね。

これも個体差だったら嫌だなあ。

SEL1224GMでもAFの不具合を感じていたら後日アップデートで改善されたこともあったので、もう少し様子を見て、同じ現象が頻発するようだったらソニーのサポートに相談してみようと思います。

終わりに

初使用後のレビューは以上です。

感想をまとめると、

  • 明暗の階調が非常に豊かかつ高解像(135GMと似てる)
  • 特に艶感が綺麗に出せそうな予感
  • 135GMよりは若干高コントラストな印象
  • 色乗りはツァイス程ではないが、決して悪くはない
  • 暗部が黒潰れしかけるような、重厚な雰囲気の写真は圧倒的にツァイスが良い
  • ボケは若干気になる場合が有る
  • AF性能は135GM並みで最強クラス(まだ検証不十分)
  • 大きさや重さはカメラ本体とのバランス良好
  • 円形フード最高

こんな感じです。

自分以上にSEL50F14Zの写りが好きでたまらないという方以外は、今から買うのであれば50F14GMを選ばない理由はないんじゃないかなって思えるくらい完成度高そうなレンズです。

しばらく使って、色々なシチュエーションでの作例が増えてきたら、また記事にしたいと思います。

コメント

タイトルとURLをコピーしました